フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

9月9日(水) 雨

2015-09-10 02:19:23 | Weblog

8時半、起床。

パン、サラダ(ハム、トマト、レタス)、和栗のペースト、杏のシロップ煮、紅茶の朝食。

和栗のペーストは信州旅行のときに「たてしな自由農園」で購入したもの。

杏のシロップ煮は夏に「梅花亭」で購入したもの。お店の自家製である。

午後、傘を差して散歩に出る。

メキシコ料理の「八リスコ」で昼食をとることにする。

店に入ると天井に緑、白、赤、つまりメキシコの国旗の色を使った飾りがある。いつもあるわけではない。9月16日のメキシコの独立記念日を祝うものである。多くの国家は独立記念日あるいは建国記念日をもっているが、その大半はメキシコの場合のように植民地支配からの独立であり、旧体制からの革命がこれに次ぐ。日本のような太古の神話に由来する建国記念日はレアケースである。そういうこともあって、外国の人びとの自国の独立記念日あるいは建国記念日に対する熱い思い入れは日本人にはないものである。

ドリンクはハマイカ(メキシコ産のハイビスカスティー)。

スペアリブを注文。

スペアリブは手で持ってかぶりつく。ナイフとフォークも出たが、こうして食べるのが一番。

お店をやっているのはマリアさん(右)とエリさん(左)の母娘。マリアさんはメキシコ人でエリさんは日本人のお父さんとのハーフ。

マリアさんはとても気さくな方で日本語もお上手。

エリさんはお若いけれども落ち着いた雰囲気の女性で、客に対する気配りもしっかりしている。昨年の6月にお子さんを出産されて一児の母でもある。

私はこの店の存在は以前から知っていたのだが、テキーラが看板に出ていることから、自分には縁のない店だと思っていた。カウンターの中にはガルシアという名前のいかつい男が立っていて、「ソフトドリンクはありますか?」などと質問しようものなら、怖い顔で睨まれるに決まっていると勝手に思い込んでいた。「phono kafe」の大原さんから「お母さんと娘さんの二人でやっているメキシコ家庭料理のお店ですよ」と教えてもらわなかったら、絶対に足を踏み入れることはなかったであろう。大原さんに感謝である。

「ハリスコ」は週3日、水・木・金のランチ営業と、土曜日のみ夕方から営業。 「phono kafe」仲間のS氏は土曜日の常連らしいが、ここでもやはり「謎の人物」であるようだ。

多摩川線に乗って沼部へ。 

久しぶりにギャラリー「hasu no hana」を覗いてみる。

いま開催中の展示会は「モダン芸術写真展」(9月7日~23日)。

「本展では瑛九のフォトデッサンの型紙を展示する機会を得たことをきっかけに、そこから導く”技法を超えた独自性”や”国際的な評価”という視点から前半・後半と会期を分け4名の作家を取り上げます。

デジタルカメラや携帯電話の普及で今や写真は誰でもいつでも撮影することができ、その行為や目的も、日常生活の延長線上にあるように思えます。写すという行為そのものについて、そこに現れている像について、またphtographyという語源について、改めて考えるきっかけになることと思います。

※フォトデッサン 一般的にはフォトグラムと呼ばれる写真技法で、この技法による瑛九の写真作品を指す造語。」(ギャラリーのホームページより)

かつて写真の出現は画家たちに危機感を抱かせた。もう絵画は不要になるのではないかと。いま、デジタルカメラの普及はプロの写真家たちに危機感を抱かせているのだろうか。もし、その危機感が、プロの写真家をして、日常生活の延長線上にはない写真に向かわせているとしたら、今後、写真における生活と芸術の乖離はどんどん大きくなるということだろう。それは不幸なことなのではなかろうか(誰にとって?)、という気が私にはする。どうしてそんなに大衆から自分を区別したいのか?

ご無沙汰している間にシステムが変り、入場料制になっていた。

自家製ジンジャエールを注文。

店内にいる間、ずっと強い雨が降っていた。少し雨足が弱くなったので外に出る。

沼部駅のホームにて。

蒲田行きの電車が来た。

帰宅。はるを抱っこする。

夕食は鶏肉団子の野菜スープ。