8時半、起床。
トースト、サラダ、紅茶の朝食。時間がなくて5分で食べる(通常は朝ドラの録画を見ながら15分)。食べようと思えば食べられるものである。
9時35分(急ぎの朝食分だけ出遅れた)に自宅を出る。自宅の前の通りの主役が八重桜から新緑に交代した。
さようなら、今年の桜。
近所の専門学校の古い校舎が壊されて広い駐車スペースになったおかげで、毎日、「今日の空」が楽しめるようになった。
10時40分から大学院の社会学コース会議(臨時)。私は10時30分からだとばかり思い込んでいたが、2限の開始時刻である10時40分からだった。これなら朝食は通いつも通り15分をかけられたな。
会議を終えて、昼食を「たかはし」に食べに行く。ビルが外壁工事をしている。
豚肉生姜焼き定食を注文。最近はとくに言わなくてもご飯は軽めで出してくれる。
豚肉生姜焼きはなんといっても定食の王道である。
同じテーブルに同僚の岡室先生がいらしたので、最近のTVドラマの話をした。岡室先生は大のTVドラマ好きで、TVドラマ研究者でもある。全部のドラマを録画し、ご覧になっていると聞いて、びっくり仰天した。TVドラマも玉石混淆だから全部観るとなると一種の拷問ではなかろうか。ちなみに今季のドラマでは『フランケンシュタインの恋』が岡室先生のお勧めのようである。
岡室先生は演劇博物館の館長をされているが、来月から始まる2つの企画展、「テレビの見る夢ー大テレビドラマ博覧会」と「山田太一展」の話を伺って、興味をそそられた。詳しくは→こちら
1時からカリキュラム委員会。3時までの予定だったが、2時半には終わった。
研究室に戻ってティータイム。昨日と同じくポッキー&ジンジャーレモネード。一服しながら、授業で使うテキストに目を通す。
今日は早上がりで、4時頃に研究室を出る。
地下鉄に乗る前に「あゆみブックス」をのぞいて、本を2冊購入。
村上春樹・川上未映子『みみずくは黄昏に跳びたつ』(新潮社)
北条かや『インターネットで死ぬということ』(イースト・プレス)
『みみずくは黄昏に飛び立つ』は川上未映子による村上春樹への数回のインタビューで構成されているが、大部分は『騎士団長殺し』をめぐるものである。書店にはぼちぼち『騎士団長殺し』の評論が雑誌や単行本(ずいぶん早いな)で出始めているが、いずれも『騎士団長殺し』が出版されてから(つまり2月24日以降)作品を読んで書かれたものである。ところが川上によるインタビューはどうやら出版前に行われたみたいである。
「・・・そして2016年の秋。村上さんは長編『騎士団長殺し』を書きあげられ、ついてはその作品を中心に本格的なインタビューを、という依頼があった。内容はもう私の好きなように、好きなだけ。そして冬の真ん中あたり、三日間にわたるインタビューが行われ、こうして一冊のかたちになった。」(8頁)
「冬の真ん中あたり」というぼかした表現をしているが、「2月24日以降」を「冬の真ん中あたり」とはいわないだろう。インタビューには事前の準備が必要だから、川上は「冬の初めあたり」にはすでに『騎士団長殺し』を読んでいたと思われる。一種のインサイダー取引が行われていたわけだが、そのことについてはとやかく言うまい。単純にうらやましい(笑)。
『インターネットで死ぬということ』は、『キャバ嬢の社会学』などで知られる北条かやがネットでの「炎上」に傷つき、自殺未遂にまでいたった経緯を書いた自伝的エッセイである。
「身近な人からも好かれたいし、遠くの他人からも好かれたい。テレビに出るようになってからは、より強くそう願った。すべての世界で誰かに好かれたい。「北条かや」を好きになって共感してほしい。それを確認する手段がインターネット上に書き込まれる評判だった。」(17頁)
人が、普通の人が、リアル空間以外にネット空間という自己呈示とコミュニケーションの場を持つようになって20年ほどになるだろうか。そこにはリアル空間と同じような現象もあるし、リアル空間とは違う独特のものもある。本書はそういうことを社会病理学的に考えるためのカルテ(社会学の研究者としての自己診断も行われている)として価値があるように思う。
蒲田について「御座候」で今川焼(別の名前だったかもしれない)を2個購入し、帰宅してから妻と食べる。
夕食は豚肉(ヒレ)の味噌漬け焼き、明太子、冷奴、茄子の味噌汁、ご飯。
昼食に豚肉生姜焼き定食を食べたことを妻に言うと、豚肉という点は同じだが、味付けも違うし、肉の部位も違うし、「別の料理よ。かぶってはいないわ」と言われる。白を黒といい含められているような気がするのは気のせいだろうか。
3時、就寝。