8時、起床。
トースト、ハム&エッグ、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。
今日の『なつぞら』。私は朝食を取りながら録画で観たのだが、それより前、リアルタイムで観ていた妻が涙ぐんでいた。そういう内容なのかと心して観たが、おそらく妻が涙ぐんでいたのはなつが天陽のアトリエにある彼の自画像の前で彼と仮想現実的な会話を交わしている場面だったのだろう。しかし、私が一番胸を打たれたのは、なつがアトリエで天陽と会話をしているちょうどそのときに、天陽の妻靖枝が天陽がそこで倒れて死んだ畑にうつぶせになって、畑の土に頬をつけていた場面である。それはなつと天陽の仮想の会話よりも、より身体的、肉体的なものであり、官能的でさえあった。だからその姿を泰樹に見られたときは靖枝は恥ずかしそうにどぎまぎしてしまったのだ。みんながそろった場面で、天陽の両親や兄が離農のことや天陽の絵を売って子供たちの養育費にすることを口にしたとき、靖枝はみんながびっくりするくらい強い口調で「いやです!」と言った。そこには天陽を、天陽が生きた場所や天陽の作品を、誰にも渡さない、そういことを私に相談なしで決めるな、私は天陽の妻であり、天陽の子の母親なのだ、という主張が込められていた。しかしもしその場面になつがいなければ、山田家の人々だけであったら、靖枝はこんなに大きな声を出さなかっただろう。「天陽は私のものだ!」そう靖枝はなつに言いたかったのだ、と私は思う。天陽が死んで、みんながなつのことを心配している。視聴者のほとんどもそうだろう。それはあんまりだ。だから私はここであえて天陽の妻靖枝に寄り添いたいと思うのだ。天陽は、誰よりも、君と子供たちの側にいるよ、と。
昼食はカップヌードル。『凪のお暇』(録画)を観ながら食べる。録画してみることのよい点は、次回まで1週間待たなくていいことだ。今日は水曜だから、あと2日待つだけで次回が観られる。楽しみだ。
夕方、散歩に出る。
ここはときどき私が夜にウォーキング&ジョギングをする近所の専門学校のキャンパスの周りだ。
サンカマタ商店街のアーケード。
それと並行しているサンロード商店街のアーケード。
「テラス・ドルチェ」はそのアーケードが終わる少し手前にある。
カウンター席に座ると、新しいメニュー、和栗の純正ロールケーキセットといのがあった。「ルージュ・ブランシェ」のロールケーキが使われている(パティシエの若林さんの写真が出ている)。「今度、コラボを始めたんです」と若いマスターが言った。「このお店ならよく知っています」と私が言うと、彼は驚いていた。「私の家の近所なんですよ」。
若林さんはちょうどこんな雰囲気の方ですね(笑)。
写真ではわかりにくいが、けっこう大きなロールケーキである。 この時間(午後6時になろうとしている)に食べるには大きすぎるかもしれない。
でも、美味しくいただきました。
鞄から池澤夏樹個人編集の「日本文学全集」(河出書房新社)の『近現代作家集Ⅱ』を取り出す。20人の作家の20本の短編が収められているが、これを鞄に入れて家を出たときから、読む作品は決まっていた。
吉行淳之介「鳥獣虫魚」。
沢木耕太郎は吉行の短篇から1本選ぶなら「寝台(ねだい)の舟」だと書いていたが、池澤はこっちを選んだか。なるほどなぁ。性愛の中の純愛という感じの作品だ。
「鳥獣虫魚」を読み終えて、6時半に店を出る。
「テアトルカマタ」は明日で閉館か。
観に来たいが、来られるかな。
サンロード商店街のアーケードの終わったところにある定食屋。
その2階は葬儀屋である。「36万」という値段が目を引く。
でも、二階に上がるドアのところには「一律50万円!!」とある。窓の「36万」って何だろう。昔の価格かな。
東急線の線路の下の「バーボンロード」。「豚番長」は早い時間からやっている。TVドラマで何度かロケに使われている。きっと「蒲田」の世間的イメージに合っているのだろう。
夕食は7時半(よりちょっと早め)。
春巻き。
アスパラと玉子とベーコンとエリンギの炒めもの。玉子は別に炒めたので、ふっくらしている。
デザートは葡萄。
昨日が3時就寝だったので、今日は早く寝ようと思ったのだが、原稿を書いていて、思いがけずいい資料が見つかって(それは私の仮説の強い味方になってくれる)テンションが上がってしまい、交感神経が刺激されてしまったのだろう、眠気がなくなり、おまけに耳鳴りが大きくなった。これでは薬も効きそうにない。やれやれ。