フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

3月8日(月) 小雨

2021-03-09 13:02:46 | Weblog

9時半、起床。

ハムトースト、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

昨日のブログを書きながら、NHKオンデマンドで『うつ病九段』を観る。プロ棋士の先崎学九段の同名の手記を安田顕主演でドラマ化したものである。手記は出版されてすぐに読んで、いい本だと思った。先崎は米長邦雄の弟子で、プロデビューは羽生善治と同じ頃である。将棋もトークも文章の才もあり、私は彼のファンである。その彼が、突然、休業に入ったので、どうしたのかと心配していたが、うつ病だったとは手記を読むまで知らなかった。当時、将棋連盟の広報担当をしていた彼は、将棋ソフトの不正使用疑惑(ある棋士が対局中に禁止されれているスマホを使っての差し手の検討をしていたらしい)のマスコミ対応で疲弊し、ある日突然、将棋が指せなくなった(手が深く読めなくなった)のである。子供の頃から将棋一筋でやってきた人間(たいていの棋士はそうである)が、将棋が指せなくなるということが何を意味するかは明らかである。生きている意味の喪失である。「うつ病九段」というタイトルは、「うつ病になった棋士」ということだが、「九段」という段位がうつ病の「重度」を表してもいるだろう(「名人」や「十段」はタイトル戦の勝者に与えられる称号なので、段位としては九段が最高)。

手記には、うつ病患者の目から世界がどう見えるのか、そしてうつ病からの回復はどのような過程をたどるものなのかが克明に描かれている。私は手記を読んだとき、彼がうつ病になったことに驚くと同時に、こうした文章が書ける程度にまで回復していることに安堵した。「将棋を指す」ことも「文章を書く」ことも生のエネルギーの高まりを必要とすることだからである。

今日は寒い。おまけに小雨が降っている。昼食は近場で暖かいものを食べようと「吉岡屋」へ行く。

天ぷらうどん+生卵を注文。いつもは海老天一本と野菜天なのだが、今日は海老天が二本入っている。一瞬、「上」を注文しちゃったのかと思ったが、支払いは「並」の値段だった。天候の悪い中をやってきてくれた客へのサービスかしら。

駅の方へ腹ごなしの散歩。

サンロードカマタの入口にある「キシフォット」で買い物。

USBハブ(新しいノートパソコン用)とSDカード(デジカメ用)。

サンロードカマタのアーケードを奥に進む。

「テラス・ドルチェ」に入る。

中央の大きなテーブルに座る。最近になって置かれたらしい「願満の鯛」の置物が目の前に。

今週10日に(緊急事態宣言の解除を見越して)予定されていたジャズ・ライブのポスターが張られているが、中止とせざるを得ないようである。

ブレンドコーヒーを飲みながら、鞄に入れてきた『mal''』を読む。川本三郎「戦後の小市民映画に見る戦争の影」、関川夏央「一九六二年回想」、内田樹「『コモン』の喪失」、中田考「現世を旅人として」、三砂ちづる「昭和下町の文化資本」、安田登「重曹世界のインデキス」など。

帰り道、ユキヤナギが咲いていた。

夕食まで一仕事。

夕食は「マーボ屋」でテイクアウト。

テイクアウトした二品、サラダ、ワカメと玉子のスープ、ごはん。

鶏肉とカシューナッツの甘辛炒め。

海老と青梗菜(チンゲンサイ)のクリーム煮。

食事をしながら『天国と地獄~サイコな2人~』第8話(録画)を観る。いよいよ次回が「最終章」だが「最終回」ではないのだろう。こういう表現(引っ張りの技法)はいつごろから使われるようになったのだろう。

一仕事してから、深夜、雨もあがったので、近所をウォーキング&ジョギング(2.5キロほど)。

風呂から出て、『ジェット・ストリーム』を聴きながら、今日の日記とブログ(写真のチョイス)。

2時過ぎに就寝。