フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

3月27日(土) 晴れ

2021-03-28 11:32:59 | Weblog

8時半、起床。

トースト、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

妻と呑川沿いの道を池上方面へ散歩に出る。桜が見頃を迎えている。今日の午後は大学に出る用事があり、明日は雨の予報が出ているので、このタイミングしかない。

日蓮橋の上からの眺め。

木によっては、あるいは同じ木でも枝によっては、まだこれから開花する余地を残している。

日蓮橋から1つ上流の上堰橋を左に入ってしばらく歩くと、さくら公園がある(正式名称は西蒲田一丁目さくら児童公園)。

街角の小さな公園だが、枝ぶりのよい桜の木が5、6本植わっている。桜は本来枝が横に広がるのだが、街路樹の場合は枝を切られてしまう。先ほどの日蓮橋のあたりの桜も川面にかかる枝ば伸びているが、道路側の枝がかなり切られている。でもこの公園の桜は本来の姿を残している。

近所の人しか見に来ないようだが、私の好きなお花見スポットである。

再び呑川沿いの道に戻って、堤方橋(池上通)を越えて、少し行くと養源寺がある。

菜の花と桜の寺として知られている。

シャクヤク(芍薬)と桜の寺でもある。

少し前まで梅やコブシも咲いていた。

裏手の斜面にも桜が植わっている。

境内の奥の階段を上っていく途中に白やピンクの花を付けた木(名前は知らない←「花桃」です)が植わっている。

階段を一気に登る(途中に休憩用のベンチもあります)。

眼下に池上の町並みを望む。

本門寺の五重塔がすぐそこに見える。

初めてのお花見、かな。

すでに本門寺の境内である。

五重塔は一年中いつでも見られるが、桜との取り合わせはこの時期ならでのものである。

立派な五重塔である。関東に4基現存する幕末以前の五重塔のうち、一番古い塔である。もちろん重要文化財。

五重塔には桜がよく似合う。

大堂が見えてきた。

「笹部桜」と立札がある。境内で名前がついてるのはこの桜だけである。「吉野桜を木綿すれば、笹部桜は絹である」といわれている。

可憐だがつつましいたたずまいの美しい桜である。

鐘楼の前の桜。

よく見ると、大きな緑色のインコが花をついばんでいた。一羽ではなく数羽いた。こんな大きなインコまで野生化しているのだ。

ここでプロの写真家さんが記念写真を撮っていた。私が子供たちの向こう側で鐘楼と桜の写真を撮っていたら、「ちょっとお休み。人がいなくなってからね」という声が聞こえた。おじゃましました。

これがそのとき撮っていた写真。釣鐘と桜の取り合わせがよい。

お参りしてから帰ろう。

疫病退散の百万遍念仏を第五期に入っている。

ここは日蓮宗の総本山だから念仏は「南無妙法蓮華経」である(いつも墓参りに行く下谷の泰寿院は浄土宗の寺なので「南無阿弥陀仏」である)。

さて、下山しよう。

本門寺の総門を出てすぐにところにある妙本寺の利休梅。「梅」とついてはいるが、バラ科ヤナギザクラ属に分類される。

境内の枝垂れ桜。

来た道を帰る。

やはり日蓮橋の付近の桜はいい。

帰宅し、身支度を整えて、大学へ。今日は現代人間論系新2年生の顔合わせのイベントがある。

コンビニおにぎりで昼食。焼きむすびが美味しかった。

32号館127教室へ。現代人間論系新2年生は150名ほどだが、それを5つのグループにランダムに分けてその1つのグループ(Aクラス)を私が担当する。23名が出席。女子学生が圧倒的に多いのは、そもそも現代人間論系への進級者が女子学生が多いからで、同時に他の教室で開かれている顔合わせも同じであろう。

1時間ほどかかけて自己紹介(質問トークも含めて)。一年前に入学して今日初めてキャンパスに足を踏み入れたという学生が多い。だから32号館127教室といってもすぐに場所がわからなかったそうだ。今春入ってくる1年生と同じレベルである。去年入学式が中止だった彼らのための4月3日に改めての入学式が行われるが、みんな参加するそうだ。「スーツを着るのでしょうか」と男子学生から質問される。「ドレスコードなんてありませんよ」と答えたが、聞くところでは入学式用にスーツを買うというのが最近の慣習らしい。いつの間にそんな時代になったのだろう。「とりあえず慣習には逆らう」というのがかつての大学生の自己主張のスタイルだったが。

構内を散策する。私はツアーコンダクター兼写真屋さんである。

中庭で。

戸山カフェテリア(テラス)で。

38号館AV教室(文キャンで一番大きな教室)で。

教壇に上がって、教員の目線で教室を眺めてもらう。

スロープの上の桜の下で。

八重椿の咲く遊歩道で。

最後は戸山の丘で。

みんな、いい笑顔です。

全科目オンライン授業だった一年、お疲れさまでした。辛かったでしょう。

新学期、今日の同級生たちとキャンパスですれ違ったら、笑顔で会釈ができるといいですね。

名残惜しそうにLINEの交換などをしている彼らと別れて、私はお八つを買いに出る。

鯛焼きとアイスもなか。

ラクトアイスのさっぱり感がいい。

昼食がおにぎり2個だったので、小腹も空いていた。

夕方まで一仕事。

午後6時に大学を出る。

桜も散り始めている。

次に大学に来るのは私にとっての授業初日(4月6日)だろう。最初の授業は5限の演習「現代人と社交」である。今日のクラスの中にも何人か受講する学生がいるようである。また教室で会いましょう。初回は自己紹介だからね(笑)。

「あゆみブックス」で、上野千鶴子『在宅ひとり死のススメ』(文春新書)を購入。

「わたしには家族がいませんので、基本、ひとりで暮らしています。現在72歳、このまま人生の下り坂をくだり、要介護認定を受け、ひとり静かに死んで。ある日、亡くなっているのを発見されたらそれを『孤独死』とは、呼ばれたくない。それが本書の執筆動機です」と帯に書いてある。

蒲田に着いて、駅からの帰り道、いつもの桜並木を通る。

明日は花散らしの雨と風である。満開の夜桜をしばし立ち止まって眺める。

夕食は鶏団子汁(これがメイン)、春巻き、出汁巻き玉子、ごはん。

食後のスイーツは墓参りにときに妹夫婦からいただいたもの。

近所をウォーキング&ジョギング(3キロ)。

風呂から出て、『福山雅治 福のラジオ』を聴きながら、今日の日記とブログ(写真のチョイス)。

2時過ぎに就寝。