嗚呼、オーベルジュへの道

長野県佐久市にあるホテル「おいまつえん」CEO兼こづかいさん(爆)の日常

加齢なる遠足(爆) 水上温泉にでむいてみる

2012-07-02 18:46:01 | 加齢なる遠足(爆)

Dsc06257 忙しがっているばかりが能ぢゃない、というわけで、梅雨の晴れ間をついて、お隣の群馬県の温泉につかりまくってまいりました。まずは画像の利根川の河岸段丘というか絶壁部分にある水上温泉の水上館。

バブルの頃にハデ~なリニューアルをしたのちに90年代に当然のように破綻(他人事爆)。負債数十億といわれるなか、債権放棄なども一部行われた代わりに銀行主導の経営で立ち直った、かに見えたが、時すでに遅し!時代が変わって、観光バスを連ねて来るような団体旅行激減。このような大きなハコモノ旅館はすでに役割を終えているほかに、お宿のスタイルもいまや和モダンが主流。さらにあの「食べきれない」のをもってよしとする「おもてなし料理」がダイエットに反する(爆)、というわけで、ことごとく時代に逆行する要素満載。完全に取り残される運命にあるのが、これらバブリー巨大旅館群です。銀行からお墨付きをもらった「数字に強い」女将がどんなに三つ指ついても白々しいだけ、というか、そもそも団体の到着がない昨今、キンキラの着物着て、コストかかりまくる女将だなんて、実は「設定すらない」のが現実というものでしょう(きつぱり)。経営者一族にはそれなりの家屋なり生業をあてがっておいて、やめていただく。体よくとりあげておいて、「銀行が」打ち出したのは、超低価格路線でございます。バブル期にはまさに有り得なかった、「素泊り(!)」なんと5000円弱(!)という価格設定をみても判るとおり、ナリフリ構ってない。その潔さ、やよし、と。借りたものは返してもらいましょう、というわけです、はい(完全意味明瞭)。

Dsc06254 あの「水上館」がここまできたか、というわけで同業者(といっても300分の一程度の規模か)としての興味からのぞいてきた、というわけです。案の定、観光バスの到着はゼロ。家庭向け乗り合いワゴン(通称関越追い越し車線キング)が30台程度はいたでしょうか、そんなレベル。1500人収容可、といわれるキャパシティにこれですから、館内のまばらさは推して知るべし。当然ながら夕食はいただきませんでしたが、翌日いただいた朝食の感じからすると、固形燃料をふんだんに使った、相変わらずなお料理のご様子・・・それでもバブリーなゴーカ天然温泉循環(爆)風呂つきのお宿に4980円で泊まれる、となればそれなりにアピールする、というものです。

Bks_02_img 特徴的だったのは一人旅のお客さんが多かったこと。駅が近い、ということもあるでしょうが、関越自動車道がすぐ際を通る関係で、首都圏や栃木、茨城界隈のナンバーも散見されますた。営業車も多数(賢)。ビジホとかわらない客層が押し寄せているさまは、バブルの遺産の成れの果て、ということもできますが、どっこい、お客さまに合わせてさまざまに姿を変えながらかように生き残るのもまことに興味深い。

関越自動車道はこの水上ICを過ぎると谷川岳直下を縦貫する関越トンネルを経て、新潟県に突入するのですが、トンネルを抜けたところで、またしてもバブルに踊った越後湯沢の高層マンション群が現れて、血の気が引くシステム(爆)。こうしてカネに踊った挙句の人間の悲しいサガを超高速で流しながら他人事として眺められる・・・関越自動車道沿線の、ある意味「みどころ」といってよい、2大スポットだと思われます(爆)。