念のためにお断りしておきますが、私はいわゆる走りやではございません(爆)。
なにより、そんなウデも知識も度胸もない。オマケにカネもないときている(涙)。ただし気持ち良く動くクルマを気持ち良く動かすのに無上のヨロコビを感じるのがこの私、というわけです。
そんな気持ち良さは、じつは日常づかいのためのもの。というわけで、一日に4、5回は出動。それもそれぞれが2km未満の短距離走行、ごくたまに300km超(爆)といった、非常に過酷な条件下での使用でございます。
そのほとんどが60kmh程度までの加速と減速に終始しているわけで、クルマの世界では特に良く論じられるピークパワーだのトルクだのといった世界とはほぼ無縁なのが現実。あくまでも実用域、とくに低速でのドライバビリティに焦点を絞ったチューンがなされているのがうちのB子さんです。
今日はすす払いの意味も込めて、上田から松本へ抜けるR143、通称青木峠を越えたところに湧き出す秘湯=穴沢温泉へと向かい、人車ともにすす払いをして参りますた。
青木峠はスキモノのあいだでは有名。なにがよいか、といえばその、とことんまばらな交通量。
つまりは険しすぎてだあれも来ない。
いまやほぼ並行して、有料トンネルのほかに高速道路もあるし、だいいち道幅が狭いうえに屈曲路の代表格みたいな見通しの利きにくいやっかいなカーブが180、数えようによっては200以上はある。
どうです?走ってみたくなったでしょう(ならないって)?
僕もね、気力があるときでないと使いません。
週末だったり、車幅が大きなB子さんのようなクルマではできれば静かに走りたい。のですが、まあ峠に乗り入れたら最後、Dのままグイグイアクセルがあいてしまいます。
それこそイニシャルDに出てくる道幅が変わったり、上り下りが織り混ざってドライバーに挑んでくるような峠で、それらしいクルマもちらほら。というか、すれ違うのはそんなのばっかりですよ(爆)。
今日は、イエローのロードスター、第3世代のクルマに追いついてしまったのですが、楽しかった。MTとDSGの戦い(完全意味明瞭)。
それまではDでテキトーに流していたのですが、こうなったら俄然やる気ですよ(あほ)。
アチラもミョーなのがキタ、というので、タイアを鳴かせながら引き離しにかかります。
すかさずSレンジに叩き込んで、床まで踏むのですが、タイアが鳴かないのと、旋回中の安定感が段違いなようで、前をゆくNCが通せんぼをしているようにしか見えない。
下りでは特に速くて、コーナー手前できっちり減速、ののち旋回の初期からアクセルを入れられるおかげで、気持ち良いうえに速い!
この低速域からのクルマ全体のリニアリティがどうやら前をゆくクルマとは段違いによい模様で、レイトブレーキングというのでしょうか?ブレーキングを残したままコーナーに進入して、不安定なまま旋回中のNCなんて停止しているようにしか見えない!
こちらはすでに微妙にアクセルが開いているのです!この微妙なアクセルオンについてくるのがトクイチのクルマ!
というわけで、このような低速コーナーでも、リニアリティの勝利でございます。
直線ではもちろん置いてゆかれるか、とも思いましたが、どっこいB子さんではたったの1.2でもじつはターボに磨きがかかっております。ボトムエンドからトルクの嵐で、ほんの60kmh程度までの加速はほぼ2.5リットル並みを誇りますから(そこから上があんまりないんですがね)、まあ同等の加速性能みたい。
旋回途中にもわれらがDSGが夢のような速さでシフトをおこなっておりまして、特技(爆)左足ブレーキングののち、進入はS3→ナカブカシ→旋回中にS2→S2の最大トルクで脱出という、チビリそうになるパターンを繰り返しているうちに峠を越えてしまいました。
DSG初心者ですと、MTモードを使いたがるのが常でございますが(思いきり上から目線、ご容赦)、なにブレーキングさえ間違えなければ、オートマチックモードのほうがよほど速くてスムーズ。TT3.2からこちら、ほぼ9万キロ。ダテにシーケンシャルシフトをあやつってませんぜ(いい気になるなよ)。
チョーシこいて、2のまま上まで回してもトルクがフラットなままで、ボクスターのようには盛り上がらないのに気がついて、はじめて、1.2のターボである、というのがバレるのですが、モンクなどあろうはずもございません。
いやあ、よかった~!でもなんというか不思議。努力不要で、ここまでキモチがよいのは誰のおかげでしょうか?
とおく西の空を拝んだことでございました(爆)。