嗚呼、オーベルジュへの道

長野県佐久市にあるホテル「おいまつえん」CEO兼こづかいさん(爆)の日常

こんなの読んでまったがや 黒岩重吾 夜の駐車場

2009-06-12 19:15:14 | こんなの読んでまったがや

000612 JR小海線、中込駅の「ふれあい図書館」蔵書(爆)。駅の待合室の片隅に置かれた本棚の片隅にあったものを拝借して読ませていただきますた(爆)。

昭和53年7月10日発刊の初版本。アマゾンで調べますとその後、だいぶ重版となった模様ですが、ギンザのホステス事情がまさに赤裸々に描写されており、当時としてはかなりなモンダイ作だったのでわないか、との想像。

美貌とカラダを武器に新規開店を目指す銀座のホステス英子を軸に彼女を取り巻くどろどろの人間関係。ただし英子の肉体関係があまりにも多すぎて(爆)、焦点がぼやけるあたりが残念。もっと客を絞り込んで盛り上げていただかないと飽きてシマウマ(爆)。

このての現地取材物(完全意味明瞭)にかけては並ぶもののない我らが清張センセには遠く及ばない。清張センセの例でゆくと、ホステス、客、店の内情をすべて調査ののち、そこから、たとえば「黒革の手帳」のような名作を生み出すわけだが、こちらは赤裸々なのはよいがただのレポートに終始してしまっている嫌いがあって惜しい。重吾センセと清張センセの比較などしても意味を成さないが、同時代の小説家が同じギンザで同時期に飲んで、生まれてくる作品がこうも違うか、という「読み比べ」は単純に楽しい。現在発刊されたとしたら婦人団体(一部意味不明)が黙っていない内容は必読。セクハラなどという用語が存在しない時代の単純ゴラク作。

自分で買ったのだとちょいと後悔しそうな内容ですが、なにぶん駅の「ふれあい図書館」でございますからして、感謝して返却するといたしましょう。JR小海線中込駅にお立ち寄りの際には探してみてくださいね(爆)。


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