文化逍遥。

良質な文化の紹介。

2002年フランス映画『僕のスィング』

2018年01月19日 | 映画
 今週15日に千葉劇場で『永遠のジャンゴ』を観て、その関連で、所有していたDVDの『僕のスィング』(2002年フランス映画)を観なおしていた。
 内容は、ギターを買い求めにジプシー居留地に行き、さらにそこで出会ったギターリストにギターを習い始めた少年と、スィングという名のジプシーの娘のひと夏の淡い恋を描いた作品。この映画では、本物のミュージシャンが出演し、ほぼ全編でアフターレコーディングなどの吹き替え無しに制作されている。ジプシーの音楽はもちろん、パーティーで演奏されるアラブ系の音楽や、アイリッシュな旋律を想わせる子守唄など、すぐれた演奏および映像が見られる。



 監督・脚本は、トニー・ガトリフ。ギタリスト役にチャボロ・シュミット。骨董品を扱う商人役にジャンゴ・ラインハルトの遠縁に当たるというマンディーノ・ラインハルト、その他当時のヨーロッパの実力のあるミュージシャンが多数出演している。尚、映像特典として、映画の公開記念で来日したチャボロ・シュミットやマンディーノ・ラインハルトらの加わったカルテットの演奏が4曲入っていて、これも聞きごたえがある。

 チャボロ・シュミットは、2004年にも自分の一族を引き連れて来日している。わたしは、その時の九段会館での公演を聴いている。なかなか、みごとな演奏だった。あれから14年たち、チャボロ・シュミットも既に60歳代半ばになるが、今年の夏に来日公演が予定されている。ヨーロッパのジャズに興味のある人は、聴いておいて損はないと思われる。

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