King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

『暖簾』と『デスパレート妻』

2007年08月07日 17時07分02秒 | 日々のこと
先週はとんだ食あたり騒動で体調を崩し、走りこみも中止に
なった日がほとんどでした。
今週は、何もしていなくても汗が出るほどの暑い日が続き
とても昼間は走る事ができません。昨年はそんな中でも
いつも午前中に走っていたように思います。暑い日には、途中の
水道で水分を摂ったり、水をかぶったりしながら、正気を保つように
走りました。そんな事をして走ってもあまりいいことは無いのですが、
先週の最後がそんな感じのボロボロの走りで、月曜日にはそれを
挽回する走りができるか、ひとつの挑戦的な気持ちがありました。

というのも、そのボロボロの走りのほうが消費カロリーも高く、体の
ダメージも残り、体重の減少も大きいのです。しかし、苦しさや
悪い走りをして、体をいじめているだけで走りのフォームとかタイム
向上のためには何のいいこともありません。昔はこんな走りばかり
だったなあと思いだしました。今は、もっと効率よく走れ、その方が
気持ちよくタイムもいいのです。そして更なるタイムアップや長距離を
走るのに、今のフォームとタイムアップは欠かせないものと思います。

まず暑いと心拍が上がり、それだけで体力消耗につながります。
ですから、少しでもすずしい夕方に切り替えました。日がかげると
体に受ける風が冷たくなり、走れば走るほど爽快になります。
暑いときには、ゆっくり走るためいつまでも風を受けられません。
風を受けても日向に出るときなど、まるで温水の壁に当たるように
ムッとします。ここ何日かは、35度くらいになりますが、午後には
雷雨になり、夕方はかなり涼しくなります。かつては11時以降に
走るのを意識していましたが、9時から3時までなるべくうちにいるように
なり、また走る時間も自然と夕方しかなくなりました。

多くの走る人に会うようになったので、まあこの時間がベストかなと
思います。ボロボロの土曜日の走りのせいで、月曜に走ったときには
直ぐに筋肉痛や足の裏の痛みとか前回のダメージを受けたところが
はっきり感じられ、足を引っ張られるような感じでした。実際、最初の
ラップは前回の病み上がりランより悪いタイムでした。これで前回は
気落ちして、どんどんだめな走りになったのでした。今回はそれを踏まえ、
タイムを落とさないようにリズムを気をつけて走りました。一歩一歩の
蹴りのパワーを最大限に効率よく走りのパワーにつなげるかということが
大事です。先日の新聞の中にロングウォーキングの記事があり、1時間
以上のウォーキングの勧めがありましたが、その内容に筋肉が連携し合い
筋肉痛や各部の痛みがなくなるという記述があり、まるでランニングと
同じなのでびっくりしました。

効率よく走れば、タイムは縮まりますし、一歩一歩のストライドも広くなり、
腰や首が痛くなることも無くなります。前回は、3年の実績があるのに
初心者のような走りになってしまい、二度とあのような走りにならないように
走りまあまあなタイムで終えられました。ここのところの暑さもあり、先週の
食あたりと夜の睡眠がよく取れなかったり、昼寝もできないという状況が
続いており、夜はついついテレビを見たりビデオを見たりしてしまいます。
昨日は、押井守の特集をやっており甲殻機動隊などを見てしまいました。

私は原作を読んでいるし、関連のsfを読んでいるので、ストーリーは
付いていけますが、果たしてこれが全米で大ヒットになったというのは
彼らにこの複雑なストーリーが理解できたのでしょうか。それに日本の
政治と官僚組織を皮肉るようなせりふとか物語の世界観や日本には
軍隊が無いのに主人公が少佐と呼ばれるところやかなり複雑な構成が
果たしてどれほど理解されているのかというのが逆に興味を引きました。
マトリックスの世界観をみるとやはりむずかしいネットの海とか現実の組織
の話とか政治の話とかすっかり抜け落ちたネットと仮想社会というリンクつけ
でそれを全てマトリックスというものに閉じ込めたことにより、よりアメリカ人
には理解しやすく、武術とメカの戦いの世界を作れ対立するものも
仮想社会にとらわれる人間とそれを管理するものという簡単な構図で
ただ見て楽しめる物語になっていました。

その後の甲殻機動隊の続編は、逆にもっと難解になっていきマニアしか
付いて来れないのではというものでした。私はあの変な子供が歌う歌が
ブレードランナーの強力わかもとの広告の出てくるようなシーンを連想
させて嫌いです。それにしてもNHKは連日よくもこんな押井守作品を
やるものです。これもあまり見る人が付いて来れない構成になっている
ような気がします。昔の作品群とかテレビシリーズを抜粋でやる意味も
あまりないような気がします。そのままテレビをつけていたら、『暖簾』と
いう古い映画をやっていました。これは今では忘れているようなことを
思い出させてくれて、この前の『狂った果実』と同様日本の古い作品
にも文芸的な映像美を作れるんだという日本映画を見直すできでした。

逆に今の映画作品のほうが程度が低いように思えてなりません。
『狂った果実』の出てくる当時の駅とか浜辺とか建物はそれはそれは
古ーい感じがするのですが、ファッションなどは古さを感じさせないのです。
色あせないとは逆に言えば今があまり進んでいないといえるのではないかと
逆に思えてしまいます。

同様に、デスパレートな妻たちにも色々な事を考えさせられます。
登場する人達がとんでもない人たちで、まさかこんな事が日常アメリカ
では標準で行われているとは思えませんが、個人的な戦いや日常
守るべきものに対して人々が如何に戦うかは、日米を問わずということ
を感じます。それと日本人がなぜ幸福感や豊かさをその日々の努力や
払っている経済的なものほど感じられないのはなぜかと考えさせられます。
どう見てもアメリカの郊外の人々の生活は物質的にみても恵まれています。
日本でも一時期内需の拡大がとやかく言われました。内需とは何か。

日本ではそれは企業の設備投資を差します。米では、それは住宅需要
です。先日テレビで馬鹿なコメンテーターが、日本のGDPに占める個人消費が
6割だと言っていましたが、それは米で日本は3割です。日本の工場や
中小企業がみんな海外に出て行っている中、企業の設備投資は伸びる
はずも無く、景気回復で伸びる企業も積極的に工場を作ったりしません。
そして最近では、合併や買収で工場を手に入れるようになりました。
空いた空き地はショッピングモールか建売住宅になるのです。これが
今や日本の内需の最大の物です。つまり、地方には家を買う人が
いないから、都市部にしか内需は及ばなくなり、地方は衰退するばかり
です。それでこの間の選挙も自民党はだめだとなったわけです。

それは前の小泉の時からそうで、敢えてあの時に郵政で改革をして
これからよくなるといったからみんな一時我慢しましたが、今回年金なんて
もうとうに済んだ事を争点になんかしたから、惨敗する結果になった
のです。私は地方から吸い上げた金はやはり地方に多く分配しないと
いけないと思います。ただそれが今までは、不必要な土木工事だった
だけで、公共事業を全て否定するものではありません。地方で継続的に
金を生むシステムを作ればいいだけのことです。その手始めが何々特区
だったはずです。それらがどうなったか最近は俎上にも上がりませんが、
ただ規制緩和と補助金だけの行政では今後も幸せ感のない国のまま
ですね。それは自民党でも民主党でも同じです。今の内需が都市部の
住宅なら、マッチ箱のような粗末な家がどんどんできる行政や住宅に
絡まる変な規制など見直すべきものが沢山あります。

今後多くなる介護と一人暮らし老人の問題と住宅政策もイギリスのような
済む権利と介護をリンクさせたものを作る必要があります。そのためには、
30年で朽ちてしまうマッチ箱の家など問題外です。
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