ここのところスキーにも行けないで随分引き籠り的な感じに思え
外出をしようと閉店後映画に行きました。いつものシネコンではやっていなくて
入間か熊谷ということで久しぶり熊谷のシネコンで見ました。
駅ビルにくっついた施設で入るのに渋滞が予想されましたが、さしたる混雑もなく
余裕で車も止められました。
クリントイーストウッドが監督で主演という久しぶりの全力投球ということで、いまだ
役者としても現役ぶりを示したのですが、なんと役は90歳にして麻薬の運び屋という
ものです。これは実話をもとにして作られたもので、その運び屋という汚れ仕事をやる
というクライム映画なのかというと人生とか家族とか愛とかを考えるようになっていて
さりげなく繰り返し描かれるのは多様な社会で差別的な現状がでてきますが、それは
あまり押しつけがましくなく、強い暴力で描かれることはなく、普通にあることで
それは知恵と工夫で乗り越えられるものだと言われているように感じます。
私がこの映画を見る気にさせたのは来日したクリントイーストウッドが語った主人公は
罪の意識を持っていなかったことだという一言でそれはどうゆう事かと見極めてみたい
気にさせました。つまりこの映画で言いたいこととか描きたいことが最後のシーンに
込められていたんだなあとしみじみと感じるようにできていてなかなかやるなあと思わせます。
つまりは世の中の法律とか正義以上に大いなる力とか超自然的存在により与えられた生とか
意義とかを考えさせられるのですが、それを神とか特定の宗教とかを語らずに表したところが
散々差別的な表現や人種や嗜好の人との出会いとふれあいの中で対比させたことで
全人類に通じるテーマとして示されたという感じになっています。
同じように運び屋を描いた事実の映画化としてすぐ思い出すのがトムクルーズのバリーシールですが、
こちらはCIAの潜入捜査という事で始まり国の主権とか貧富の差とか色々と考えさせるものの持ち味は
強者や世間を出し抜く痛快さや強権の前には手を出せない事案もあるという複雑さで時に何が正義かと
いう事にも絡んでくるのですが、今回のようにテーマの最後の持って行き処が誰でも納得できるもので
示されたことや一番の悪に最後やられるかどうかという差も見た後の後味の良さにつながっていて
前作のグラントリノとの差もありまだ次にやってくれそうだと感じるものもあるのもすごいことだと
感じました。逮捕されたときの後ろ姿は80後半の老人の枯れた姿ですが、歩く姿はあの往年のローハイド
やハリーキャラハンのままなのです。ファンとしてはまたかっこいい男を演じてほしいと願わずにはいられません。
さて、映画を見た後はさらに車を飛ばして大泉まで足を延ばして夕食を食べに行きました。
大泉はご存知のブラジルからの移民が多く暮らすブラジルタウンです。真っ暗であまり感じられ
ませんが明るいうちなら看板など異国情緒に満ちた様相です。もちろん訪れたのもブラジル料理のレストラン
ブラジルです。ここは孤独のグルメにも紹介されました。シュラスコと煮込み料理を味わうのですが、
以前訪れた時とは逆で私たちが訪れた8時ごろにはもう誰もいませんでした。不安な気持ちで中に入り、
注文すると途端に映画の一シーンの人になったかのような不思議な状況になりました。これは最近のスキー場
などでも感じる日本に居ながら海外旅行をしているような感じです。今後そういうイメージを多く抱く事態に
なるのかという気もします。そういう特別な感じもあり遠出しましたが、料理の味がどうも私にはしょっぱすぎ
帰りの道中ずっと気持ち悪くて仕方ありませんでした。