金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

NHK大河「平清盛」レビュー48

2012-12-09 20:49:27 | NHK大河「平清盛」レビュー
「重盛が棟梁だったころにはまだマシだったのにネー」
「重盛が死んでからじゃなーい? 清盛が悪いことし始めたのって!」

と目の前であからさまに、麻呂たちからダメ棟梁認定をされた宗盛。
清盛からケリ入れられつつ、

「大叔父さんが死ぬって知らずにひどいこと言ったし、
 まともな元服の儀もしてもらえなかったし、
 平治の乱ではへなちょこで、頼朝いじめて怒られたし、
 どうせ重盛の兄上とはくらべものにならないダメ息子ですよ! 
 ダメ棟梁ですよ!
 でも棟梁だから言うけど、父上還都して!!」

と自らのぼんくらヒストリーを披露しながら、
還都の必要性を清盛に訴えるのであった。
きっとこれが宗盛の最大の見せ場。
この子、元服の儀のことでも
「ないがしろにされてる」と思ってたのね……。
重盛に反抗的な態度取ってたのも、
ここまで根強い「いらん子」コンプレックスがあったためだと思うと
かわいそうになってきた。


そして、徳子にも批判されてたし、宗盛の訴えが効いたのか、
ついに清盛は人生を賭けてつくった福原の都を
わずか半年で捨てることになるのであった。
実際どうだったかは別として、清盛は福原を
死んでいった人々から受け継いだ夢と認識していたので、
やるせないし、切ない。

……ここで終わっておけば、余韻のあるいい回だったのに!

**********************************
弁慶が語る清盛の武勇伝

鳥羽院と清盛のエア射殺ごっこの回想

頼朝のひとりエア射殺ごっこ

頼朝の清盛ヨイショ
**********************************

最後のこの源氏パート、本当に必要だったんだろうか……
個人的にはドッチラケだったよ。
ナヨナヨニートの面影もなく「我に従え!」と清盛みたいなことを言って
バージョンアップしていた頼朝だったが、ここはほんとアホっぽかった。
ひとりエア射殺ごっこ……ノリよすぎというか、感化されやすすぎる。
これがなくても、清盛の志が頼朝に受け継がれたことは
十分わかる気がするんだけど。

そして、一世一代の見せ場をつくった宗盛から重衡へ、
バカ息子ポジションは移譲された。
この子、前からこんなアホだったっけ?
忠清の発言について「何がいけないの? 父上えらいじゃん」と言う
前振りがあり、ラストで南都焼き討ち。
みんなが「どーすんの、もうこれ言い訳できないよ!」と
言ってるところへ帰ってきて、
「父上、やりました!」とポジティブ発言。
清盛が、「あ~もうダメだこりゃ」という顔した後に
重衡を褒めてたところで、
見ていたわたしは気分がずーんと沈んでしまった。
この子も、維盛&資盛と同じく、戦後育ちで
「うちの父ちゃんは偉いんだぞ!」
と思って育ったんだもんなあ……
(維盛と一歳しか違わないのか!

【その他いろいろ】

・相変わらず輝いている藤原経宗の顔芸。
 兼実にも顔芸が伝染。

・清盛の武勇伝=弁慶の不審人物ヒストリー
コメント (2)
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NHK大河「平清盛」レビュー47

2012-12-02 20:52:01 | NHK大河「平清盛」レビュー
清盛も頼朝も同じく
「父の悲願を果たすため武士の世をつくる」
と言っているのに、それぞれが思い描く「武士の世」が
まったく別物である、というところがおもしろい。
義朝と、いずれ来る武士の世について語り合っていたシーンの
回想が入っていたけれど、あの時点で
「武士の力を示す、公卿たちを見返す」
という点で一致していたのであろう二人の「武士の世」は
その後、別のものになっていたんだよね。
清盛が変わってしまったのではなくて、
忠盛の代から、平氏の目指すところは公卿になることで、
それがうまくいってしまったから、清盛の国づくりは
そのまま「体制下での権力」を目的にして続行。
一方、「体制下での権力」闘争に敗れた源氏は、
別のものを模索せざるを得なかった、ということで。

忠清に死を覚悟で
「平家はもはや武門ではない! 殿自身が武士ではない!」
と言われて怒った清盛は、忠清の首を刎ねようとして
いつもの宋剣を扱いきれずにひっくり返ってしまうのであった。
「心の軸が体を支え、心を支える」
という忠盛パパの言葉の回想が入り、
清盛の心の軸がぶれていると暗示して今日は終了。
前回立ち直ったかと思ったのに、さらに突き落す容赦ない脚本。
「過去のあのエピソードがここにつながった!」
という構成の妙は『清盛』ではもう何度もあったので
驚かないんだけど、大河でよく描かれる
「非情にならなければならない」
という点以外の、権力者の悲しさを描いているところが
第三部のおもしろさよね。

ピークを過ぎて命運に陰りが見え始めた平家に比べ、
これから権力を手に入れるぞ!と発展途上の源氏は
敗走の後も前向きな雰囲気。
大軍を率いてやってきた尊大な上総広常をツンツンモードで
追い返し、「大将の器」アピールを始めた頼朝。
20年近くニートやってたのに、なにこの成長ぶり。
政子王子に「私を明日へ連れてって!」とか
姫みたいなこと言ってたくせにね!
しかし、「平家をやっつけるぞー! オー!」と
一致団結して盛り上がり、新しい世の中を目指して話し合ってる
この北条や三浦たち坂東武者も、鎌倉幕府ができてからは
権力闘争に明け暮れ、互いに陥れあって滅びていくのだと思うと
なんだか切ないね。


【その他いろいろ】

・先祖自慢した後で、「昔は昔、今は今!」という景親。
 ひょっとしてツッコミ待ちだったのか?

・義経「兄上のところに行きたいです!」
 秀衡「戦の才をよいように使われ、捨てられるだけ。命さえ危うかろう」
 予知能力者・秀衡。まるで後世の人が考えたようなセリフだな!

・義経&弁慶主従のウィリアム・テルごっこ
 →秀衡「あきれた主従じゃ」
 ほんとですね。

・維盛が総大将に任じられたことについて、
 何やら思うところありそうな宗盛。
 重盛の死後は、維盛が後継者争いの対抗馬だったんだもんね。
 この子はずっとコンプレックスを抱えたままなんだなあ。
 そして忠清の発言に
 「やっべー、どうしよ!? どうしよ!?」
 って顔してるところ。
 ちょっとしたカットにもキャラがちゃんと出てる。

・義経、特に可愛いと思ってなかったんだけど、
 「弟」な表情は可愛かった。

・梶原景時のエピソードはちゃんとやったのに、
 範頼と全成は存在自体がスルーされている。
 阿野全成は永井路子の「悪禅師」が印象的だった。

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NHK大河「平清盛」レビュー46

2012-11-25 21:00:17 | NHK大河「平清盛」レビュー
清盛、ぼっち街道驀進→発狂の巻。

「わしの国づくりに付いて来られぬと申すのか!
 わしの国づくりがわからぬ者はこの国にいらぬ!!」

なんて、そんなこと言ったら、日本には清盛しかいなくなっちゃうよね!

仏御前に夢中で祇王・祇女を空気扱いして、
みんなが反対する福原遷都を強行した清盛。

小兎丸は清盛の国づくりに不信を抱き、
遷都に対して思い切って苦言を呈した頼盛は清盛に恫喝され、
遠く伊豆で清盛ファンを続けていた頼朝も
清盛を見限って挙兵を決意。
若い日の思い出話を持ち出して清盛を諌めようとした
西行は諫言をスルーされ、
清盛に恐怖した仏御前は清盛に射殺されかけ、
イエスマン・盛国がついにキレる!

……とファンや身内の人間までも、
次々と清盛にはついていけないドン引き状態に。
「わしに逆らうものは皆死罪じゃー!!」
「すべてを手に入れ復讐するのじゃー!!」
と完全な暴君になってしまった清盛を、
みんなが「ダメだこりゃ」という目で見ているのが、
恐ろしいやらせつないやら。
白河院が母を殺したのと同じ方法で仏御前を殺しかけ、
危うく白河院と同化してしまいそうになったところ、
頼朝挙兵の報が届けられ、奇しくも頼朝が清盛を正気に戻らせた……
というのが今回の結末。
白河院の血というのが第一話から一貫して
清盛の人生を縛っているのだなあ。
そして第三部で清盛の内面を描かなくなったのは、
第三者の視点に限定することで

「そりゃー平家は滅びるよね」

と納得させるためだったのか。
松ケン演じる狂った清盛が迫力ありすぎた。

【その他いろいろ】

・ちょっとしか出てきてなかったくせに
 最後は泣かせることを言う仲綱。
 頼政はずっと腰が定まらず、今回の決起も
 ムードに流されてって感じだったけど、
 老体で、穏やかな余生と引き換えにこれに賭けた!と
 思うと感じるものがあるな。

・やっぱり顔を見るとムカムカしちゃう以仁王。

・「本妻がいたら側室が出入りしにくい」
 と福原に移っても清盛と別居する時子。
 常盤のことも「側室にすればいい」って言ってたし、
 時子って全然嫉妬の感情を見せないのね。
 宗子ママみたいにいつか爆発しないのかしら……。

・清盛の「幸薄そうな女」好きのルーツはやはり舞子なのか。
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NHK大河「平清盛」レビュー45

2012-11-18 20:47:12 | NHK大河「平清盛」レビュー
いよいよおかしくなってきた清盛。
女狂いも始まって、色ボケじじの様相も呈してきた。
これまで清盛のターニングポイントというのは
いくつかあったと思うんだけど、この「おかしさ」は
「ある時を境に」じゃなくて、
本当に「いつの間にか、だんだんに」なので
なんだか見ていて不安になる。
イエスマン盛国ですら今日は
「あーやべー。殿やべー」って顔してたもんね。
ろくでなしのチンピラ時忠ですら苦笑するレベル。
それにしても酒を飲みながら若い娘っ子とキャッキャしてる
清盛を見て、「弔いのようにも見える」という時忠は、
意外にロマンチストだと思った。

さて、本日輝いていたのは、新しく棟梁となった宗盛。
「宗盛」と書いて「だめもり」とルビを振りたいバカ息子っぷり。
高倉帝を厳島へ参詣させることに激怒した坊主たちが結託すると、
「どーしよ、どーしよ!?」と泡食って
弟の知盛と重衡の提案に一も二もなく乗っかる(自分で考えろよ!)。
棟梁となってから宴三昧なのを時子に叱られると、
「重盛の兄上は、正妻の子である自分を棟梁にするために
 早く死んでくれた」
と言って反省の色もなし。
息子が蔵で見つけてきた竹馬によって
忠正おじさんとの別れの場面がフラッシュバック、
「おじさんの思い出によって心を入れ替えたのか!?」
と思ったらとんでもない。
かの有名な、「平家物語」の馬をめぐる仲綱との因縁話を
実践して、頼政&仲綱を焚き付けるはめに。
本当に、重盛が死んでしまって、
坂道を転げ落ちていこうとする一門を止める人間は
いなくなってしまったのだなあ。

追記:よそ様の感想を見て「なるほど」と思ったのだけど、
   忠正の記憶(与えられなかった偽物の馬・ないがしろにされていた自分)
   →仲綱からの馬取り上げ(本物の馬ゲット・力のある自分)
   という流れなのね。

【その他いろいろ】

・不遇をかこつ以仁王だが、この人の顔を見ていると
 ムカムカしちゃって、ちっとも同情心がわいてこない。

・小さい子のみずらは本当に可愛い。

・的を外したってレベルじゃねーぞ! という
 頼朝の弓矢の腕前。
 政子ですら気をつかってアドバイスも遠慮がち。

・義経は元服したらイケメンに見えてきた。
 小兎丸もイケメンだ。

・相変わらずすごい秀衡の舞台メイク。
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NHK大河「平清盛」レビュー44

2012-11-11 20:56:42 | NHK大河「平清盛」レビュー
【今日のひとこと】

さようなら重盛

しかし予告に心をさらわれた。
ここへ来て、木村多江@仏御前の投入。
びっくりだ!

*********************************

重盛の制止で事なきを得たものの、
清盛が自分を攻めようとしていたことに感づいたゴッシー。
崇徳院に「それは歌じゃない」とつっこまれた
このとき(→★)の清盛のろくでもない「みつを」風ポエムを暗唱。
「あいつをつっつくならまず子どもから!」と
悪だくみをするのだが……

25年以上前の清盛のポエムを暗記してるなんて、
ホント、どんだけ清盛好きなんだよ
「清盛カルトクイズ」をやったら、
優勝はゴッシーと頼朝のどちらかで間違いない。
(頼朝も、ちょっとしか会ったことないのに、
 相当な清盛オタクだと思う)

そして病床の重盛の見舞いにやってきて、
「願いをかなえてやる……ただし双六に勝ったらね!」
「平家の命運はお前が双六に勝てるかどうかにかかってるぞ☆」
と瀕死の重盛をいびるゴッシー。
もうやめて! 
重盛の胃にはもう、穴の空くスペースすらないよ!
清盛に止められ、重盛に
「母を亡くし弟を亡くし、父はもののけ。
 お前を守る者はいない!」
ときっちり40年前の双六話の伏線を回収しながら
ダメ押しして帰っていくゴッシー。
死の間際までストレスまみれの重盛が哀れ。
孤独を再確認させられちゃってさ。
「早く死にたい」というセリフに実感がこもってる……
自分のことだけ考えればいいのに、
最後まで一門の行く末を気にして、
弟たちに後を託したりゴッシーに頼みごとをしたりして、
優等生ぶりを発揮しているところも泣かせる。
大人になってからの重盛は本当に薄幸の人で、
毎回見ていて胸が痛かった。

そして重盛の死にはさすがに動揺していた清盛だけど、
息子の死に対する悲しみよりも、
盛子の所領取り上げと重盛の知行国没収の方に頭が行ってたよね。
明子が死んだときにはあんなに荒れていたのに、
もう自分の子ども二人が死んだくらいでは
そんなに心が揺れなくなってしまったのよね。
清盛がすごーく歳をとって小さくなったり、
権勢を守るために我を失ったりしているのもせつない。

【その他いろいろ】

・重盛の嫡男・維盛は光源氏にもたとえられた美男子だったそうだが…
 美…男子…?? 資盛も……

・「跡継ぎは正妻の子の宗盛がなるべき!
  正妻の子じゃない重盛が跡継ぎだったのがおかしい!」
 重盛が死にそうだというときにまで、相変わらずの時忠。
 時子姉ちゃんの気持ちを考えて、というのも確かにあるんだろうが、
 いつでもブレない利己的な男だよ。

・あの祇園女御は幽霊だったの?
 今まで生きてた時点で十分にもののけだったので
 今さら驚かないが。
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NHK大河「平清盛」レビュー43

2012-11-04 20:45:39 | NHK大河「平清盛」レビュー
個人的には、今回は久々にドッチラケ。

重盛のセリフはなんとかならなかったんだろうか……

「台本(原本)読んでます!」といわんばかりの
浮きまくった古文調のセリフに笑ってしまったじゃないか!
ほんとは泣くところのはずなのに!
重盛が院の近臣として恩を受けていたことを表すエピソードも
今までまったくなかったし、清盛の非道を諌めるというより
「もーストレスたまって限界! 勘弁して!!」
という泣き落としにしか見えなかったよ

重盛「成親殺さないで!」
清盛「わかった備前に流罪にする」
 ↓
重盛「経子、備前は暑いから着替えをたくさん送ってやろう」
 ↓
成親、食事を与えられず備前で餓死
 ↓
清盛「配流先でどうなろうとわしの知ったことではない」

清盛は息子をストレスで殺したいの??
忠正の清盛イジメよりひどいよ!!


【その他いろいろ】

・徳子懐妊→清盛「イヤッホーイ!!!」
 はしゃぎすぎだ。

・頼朝「娘さんをください!」
 時政「パパ、ショック!!
 藤九郎「まあまあ、いいじゃないですか。野菜がどうたらこうたら(略)」
 時政、なぜか納得。
 ここへきてようやく存在意義を認められた藤九郎。

・一条長成の家に警備はいないの??
 相変わらず不審人物な弁慶。
 人の家の庭に勝手に入ってくんな!

 
・病人の枕元でカラオケにいそしむゴッシー。
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NHK大河「平清盛」レビュー42

2012-10-28 20:46:23 | NHK大河「平清盛」レビュー
【今日の重盛】

ゴッシーには無茶な命令を下されるし、
義兄の成親はまた裏切ってるし、
親父は狂ったように暴力振るってるし、
今日も着々とストレスを蓄積。

来週、ついにか……
この状況、ストレスで死んでも仕方ないと思えてきた

*********************************

政子さん、あんた漢や!!

とでも言いたくなる政子のイケメンぶり。

時政が持ってきた平家に連なる山木判官との縁談を
「佐殿を放っておけない」と断ろうとするものの、
時政にビンタされて嫁入りを受け入れる政子。
雨の中、山木のところへ向かっていたはずが、
突然頼朝のもとへあらわれ、
「おそばに置いてください!」
とか恋する乙女みたいなことを言うのかと思いきや、
またもや頼朝に発破をかけるのであった。

頼朝「わたしを明日へ連れていって!」
政子「ともに参ろうぞ! まだ見ぬ明日へ!」

ヒーローとヒロインが完全に逆転しておった。
政子のセリフがくさいのはヒーローだったからなのか……。
禿の一種みたいだったのがちょっと女っぽくなってたけど、
政子からはあまり恋愛感情が感じ取れず、
嫁入りの話を聞いて
「あんな女を嫁にもらおうって男がよくいたよな!
 来なくなってせいせいする!」
とかツンデレみたいなセリフを吐いてた頼朝のほうが
よっぽど恋愛体質だと思った。
それにしても、ジャングルのような道なき道をかき分け
婚礼に向かっていた政子……
どんな未開の地へ嫁入りする予定だったんだよ!


盛り上がるかと思っていた鹿ケ谷の陰謀は、
個人的にはいまいち入り込めず。
西光さん、キャラ変わりすぎだよ!!
清盛の国づくりには志がなく、
ただ武士を侮っていた王家や公卿への復讐でしかないと言った
西光に清盛がマジギレし、
西光に蹴りを入れまくってリンチするんだけど……
どう考えても、あの音は人体から出る音ではない。
西光の体はいったい何でできているの?

今回はすっかり忘れていたような
清盛の出自コンプレックスが爆発だったわけなのだが、
第三部に入ってから、清盛の内面が
ちっとも描かれなくなってしまったので
(と言っても、第一部は宮中の昼ドラだったので、
 描かれていたのは第二部だけか)
いまいち釈然としないところが多い。
最終回までに清盛の行動にちゃんと説明をつけてくれるんだろうか。

【その他いろいろ】

・ゴッシーによっていきなり天台座主を解任されて
 拷問されたあげく、流罪にされかかった素敵眉毛の明雲。
 親分を奪回する山法師たちにしびれた。

・乙前はいったい今いくつなの??
 彼女はもう妖精になってしまったのかもしれない。
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NHK大河「平清盛」レビュー41

2012-10-21 20:45:42 | NHK大河「平清盛」レビュー
【今日のひとこと】

政子「立ち上がれ! 源氏の御曹司!!」

恥ずかしいからやめて!!

政子にだけやけに辛辣な頼朝にときめいた。

*********************************

お風呂を使わせてくれない比叡山の末寺と揉めたあげく、
寺を焼き討ちする西光の息子。
発端が風呂っていうのがなんか間抜けなのだが、
シマを預かる子分をボコボコにされた叡山が怒り、
素敵眉毛の魔王・明雲の指揮で、
西光の息子の流罪を求めてまたもや強訴。
ふだん冷静な西光が
「重盛くん! 助けて!!」
と懇願してたのは、この人も人の親なのね……って感じだった。
そして、そんな西光に対し
「平家の棟梁として放っておけない、まかせてください!
といつもの作った声で力強く答える重盛だが、
彼はもうすっかり不幸体質なので、
「自信満々に答えたけど、また福原の親父がストップかけてきて
 動けませんでした」
という話になるのかと思い、ひやひやしたよ……。
結果は、強訴を退けるのに失敗&郎党が神輿に矢を射て
麻呂たちを「ひえー! 呪われるー! やっぱ武家こわーい」と
震え上がらせることに。
(しかし藤原経宗の顔芸は、毎回地味ながらおもしろいな)
ごめんなさいタイムのために福原の清盛のもとへやってきた重盛は
清盛から逆に褒められて、実は明雲と仕組んでたんだよね~と
説明されるのだが……

だから、清盛は息子に最初からちゃんと
説明してやってよ!!!


「父上は法皇様を助けるつもりじゃなかったの?
 そう思ってたのに……!」

ショックを受けて傷ついた顔をしている重盛に

「状況が変わったから」

で片付ける清盛。

本日も重盛の不幸体質は健在でした。
なんだか最近、彼がかわいそうになればなるほど、
わたしは胸キュン

【その他いろいろ】

・弁慶「何を隠そう、お前を取り上げたのはこの俺だ
 すっかり親戚のおじさん気取り。

・徳子「きっと皇子を産みまする」
 高倉「うん、そうしよう」
 ほのぼのカップル。
 皇子が産みたい!! と白昼堂々鳥羽院に襲いかかる得子とはちがった。
 
・明雲はノリノリの魔王キャラ。
 強訴に行けー!!と号令をかけるときの動作が
 まさに悪の親玉であった。
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NHK大河「平清盛」レビュー40

2012-10-20 13:52:02 | NHK大河「平清盛」レビュー
【今日のひとこと】

ゴッシーはそろそろバカ笑い以外の表現方法も
身につけるべき。

**********************************

再びゴッシー&滋子のラブロマンスの回。

滋子  「まあ、別れた女のことを思う歌を歌うなんて! プンプン!」
ゴッシー「おい、これは今様だぞ」
滋子  「ヤキモチやいてみただけでーす☆」
ゴッシー「こいつめ~☆」

なにこのバカップル
あせるゴッシーは可愛かった。

宋銭の入った壺を西光にわたす盛国は、
まさに政治家にわいろを渡すインテリヤクザ。
そして清盛に頼まれた通り、せっせと宋銭を使用して
宣伝部長として宋銭推進キャンペーンを展開する西光。
ところが
「信西さまの復活させた相撲の節会をまたやることになった。
もちろん協力してくれるよね!」
と言ったら清盛に
「そんなくだらないことやってる暇ないんだよね」
と言われて大激怒。
相変わらず腹に一物ありそうな成親とともにアンチ平家同盟を
結成。
(忘れてたけど、西光は家成の養子だから、
 成親とは義理の兄弟なんだよね)
滋子にとりなされて一応矛先はおさめたようだけど、
そりゃあブチ切れるよね!
清盛はギブ&テイクの精神を忘れてる。

一方、伊豆の頼朝は廃人モードを抜けだしつつある様子。
このままでいいのかと追いすがってくる政子
(なんだか今日は身なりが姫っぽい。顔は相変わらず薄汚れてるけど)を
「なんとぶしつけな女子だ! 離せ!」
と突き飛ばしてすぐ、
「あ、ごめん……」
と気弱モードに戻ったかと思ったら、すぐに源氏重大の太刀にさわった政子を
「触るな!」
と怒鳴りつけ、逃走。
公式サイトのあらすじでは「頼朝の秘めた武士の魂が目覚め始めていた」とか
書かれてるけど、わたしにはDV男の片鱗を表したとしか思えない。

【その他いろいろ】

・武芸の練習中、
重衡「こんなことやったって、戦なんか起きないでしょ」
知盛「武芸だけじゃ世の中渡っていけないんだよ、ごめんな忠清」
忠清「……(しょぼーん)」
時代に取り残された老武士忠清、かわいそう

・清盛の目指す国の姿を聞いて
「俺には想像できない! あいつに置いてきぼりにされてる!?」、
 『梁塵秘抄』を編纂中、
「清盛の泊みたいに世の中の役に立たない」。
 清盛にコンプレックス持ちのゴッシー。
 もう50歳になったんだから、そろそろ清盛離れすればいいのに……

・「存在感がない」というキャラ立てをしていたくせに、
 頼盛や教盛より登場回数が多いんじゃないか? と思われる経盛。

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NHK大河「平清盛」レビュー39

2012-10-07 20:48:18 | NHK大河「平清盛」レビュー
【今日の重盛】

オープニングのクレジットがピン。
しかしほとんど出番なかったな。

**********************************

いきなり弁慶の泣きどころ

弁慶「知りたいか?」
牛若「いえ、特に」

とギャグテイストで始まった今回なのだが……

もう、ほんと、今日はひたすら後味が悪い
「悲しい」は回復の余地があるけれど、そんな余地もない、
どんより濁った気分。

禿を容認する発言をしたうえ、
犠牲が出るのにも構わず泊の工事を急がせる清盛に
ついに堪忍袋の緒が切れて、清盛のもとを去る兎丸。
すったもんだありながらも、結局また結束を固める展開を
期待していたのだが、兎丸が桃李に対して
「朝には帰る」と死亡フラグなセリフを口にした段階で
どんよりした気分になってしもうた……。
そして案の定、兎丸は禿に殺されてしまうのであった。

禿たちの将来を心配する兎丸について、清盛が
「海賊の棟梁様は義に厚くて扱いにくい」
と悪口言ってたところから、おや?と思っていたけれど、
今回、兎丸と一緒に、若い日の青臭い清盛も完全に
死んでしまったのだなあ……。
兎丸が気にかけていた禿について、
清盛の言いぐさは「始末しろ」だったもんね。
「もう戻れない」ということをこれほど感じさせる回は
なかったのでは?

兎丸が「もう知らね!」と去っていった後、昔話をして
清盛をたしなめようとした盛国に、
「俺の気持ちなんか誰にもわかんないもんね」
と言ってたけど、清盛は説明しなさすぎだよ!
兎丸にも重盛にも義朝にもさ!
説明すれば回避できたトラブルがいくつもあったと思うのだが……。
第三部に入ってから、清盛の内面がほとんど描かれなくなったので、
清盛がどこへ向かってるのか全然わからない。
今日の発言だけ見ると、権力を手にしようとするのも
自分たちを見下してきた朝廷や公卿への私怨でしかない感じだった。

【その他いろいろ】

・また必要もなく出てきた西行さん(イケメン担当)。

・見ず知らずの不審人物(弁慶)に向かって、
「清盛様を父と慕って育った」
「母・常盤が……」
 と個人情報さらしまくりの牛若。
 頭の弱い子なの?

・盛国はほんとに「どこまでもついていきます」なので、
 いいかげん諌めたらどうなんだ!! と思ってたけど、
 諌められないのだと思った。
 そういうことができる関係ではないんだよね。
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