高橋克彦『時宗 巻の四 戦星』
【Amazonの内容紹介】
蒙古軍襲来! 圧倒的迫力で描く完結編!
ついに蒙古が来襲した。
対馬沖に現れた3万数千人の大船団。
国の命運を賭け、執権・時宗は父・時頼の遺した途方もない秘策に出た。
兄・時輔らが率いる九州武士団を軸に、日本軍は蒙古軍と激闘を重ねていく。
誰のため国を守るのか。
国とはなにか。
歴史の転換期を生きた男たちを圧倒的迫力で描く怒涛の完結編!
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精神的に、人が死ぬ話を読める状態ではなかったので、
ところどころ飛ばし読みした。
よって、今回は★はなし。
ついに蒙古襲来。
時輔を生き延びさせたのは、もう一人の主人公として
彼の視点で元との戦いを描くためだったとわかる。
時宗は鎌倉から動かないから、やむを得ないよね。
1・2巻は時頼、4巻は時輔が中心なので、
タイトルに偽りあり、という感もあるけれども、
ぜもやっぱり主役は時宗だよな~。
元寇について、教科書では
「二回襲ってきたが、台風で元軍がめちゃくちゃになった」
くらいの扱いだったと思うが、対馬をはじめ、
九州地方ではかなりの被害が出ているんだよね。
「女は手に穴をあけられて、数珠つなぎにされて連行された」
って話、何度目にしてもぞっとする……。
時宗はずっと鎌倉にいたから、自ら戦いもせず、
家族を失ってもいないのだけども、
まだまだ若いのに、実質的なトップとして
未曾有の国難に対処しなければならなかったのだから、
ストレスの相当なものだったよね……と早死にには納得。
『アンゴルモア』の続きが、読みたくなってきた。
『炎立つ』ファンとしては、たびたび安倍氏が絡んでくるのは
嬉しいけれど、この時代にはもう、その存在というか血筋は
そこまで重く見られてなかったんじゃないかな?