金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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60:津原泰水 『ブラバン』

2007-05-10 10:11:55 | 07 本の感想
津原泰水『ブラバン』(バジリコ)
★★★★☆

披露宴でもう一度当時のメンバーで演奏してほしい。
高校時代の吹奏楽部の先輩の頼みを受け、
当時の部活仲間たちに連絡をとることになった主人公。
高校時代の回想をまじえながら、仲間たちがたどった人生と
四半世紀も前の謎が明らかにされる。

この人、昔ティーンズハートにいた作家さんですね。
(読んだことないけど、いとこが熱心に読んでいた)
本屋で平積みになっていたのを見て気になって、
借りてきました。
おもしろかった!
中年になってから高校時代の部活仲間と再会、
当時の思い出とそれぞれのたどった人生を描く……という、
もはやひとつのパターンとなったスタイルの物語だけど、
まぶしくて、ちょっとせつない。
登場人物が多すぎて覚えられないし、
その分手薄になってすっきりしないところもあるのだけど、
群像青春劇といった感じ。
体育会系じゃなくて文科系というのもちょっと新鮮。
わたしは音楽にはまったく興味がないので、
魅力半減だったかもしれないけれど、
それでも充分楽しめました。
リアルタイムでビートルズ、な世代の人には、
もっと胸に響くんじゃないかな?

先生のオチは……最初にすぐ名前チェックしてしまったので
すぐにわかっちゃった。

コメント
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