金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

12:萩原あさ美『娘の友達〈1〉』

2021-01-29 23:25:25 | 21 本の感想
★★★☆☆3.5

【Amazonの内容紹介】

家庭では「父親」として、会社では「係長」として、
「理想的な自分」を演じるように生きてきた主人公・晃介。
だが、娘の友達である美少女・古都との出会いにより、
彼の人生は180度変化する。
社会的には「決して抱いてはいけない感情」に支配されながらも、
古都の前では自己を開放でき、
社会の中で疲弊した心は癒やされていく……。
「社会」のために「自己」を殺す現代社会へ鋭く切り込む、
背徳のサスペンスが幕を開ける。

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ずいぶん前に、
「男の願望丸出しで気持ち悪い」
みたいな叩かれ方をしていたような?
それで存在を知って積読してあった本。
ようやく読んだのだけど、
これ、ホラー的な話ではないの??
読んでいて怖かったよ……。

ヒロインと思しき女子高生ちゃんの距離の詰め方、
明らかにおかしいよね??
主人公に都合のよい展開として
「最初から好感度マックス」なわけじゃなく、
異常な展開として描かれている気がする。
仕事での人間関係や妻の死、娘の不登校で
追い詰められた主人公がサイコパスな女子高生に
いいように追い込まれて道を踏み外していく話と
予想したけれど、果たして……?

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11:瀧羽麻子『松ノ内家の居候』

2021-01-29 15:24:41 | 21 本の感想
瀧羽麻子『松ノ内家の居候』 (中央公論新社)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

七十年の時を経て、文豪とその孫が
同じ屋敷に転がりこんだ。
孫の目当ては幻の原稿。
掘り起こされる、家族も知らない〝秘密〟。
お宝騒動のさざ波が、
彼方の記憶をたぐり寄せ……。
心の奥をノックする瀧羽麻子の新境地。

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表紙の家の見取り図に惹かれて。

残念ながらハマれなかったんだけど、
原稿にまつわる謎を追う家庭で
家族が衝突したり互いのことを知るようになったりと
ハートフルな作品。
好きな人は好きなのではないかな。

帯で煽るほど、「美青年」の印象は強くない。
人物像が定まっていないうちから、
頻繁に視点を切り替えられると(しかも4人に)
ストレスだな……と思っていたんだけど、
そこはわりと早く慣れた。

文豪には、変人がいっぱいいるので、
この物語に登場する文豪はおとなしいほうだな、と
思ってしまった。

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