前々からそんな気配はあったし、
賛同できないという意思表示もしていたのだけども、
病の三条天皇を追い詰めて譲位させようとする道長に、
ついに「もう、私、ついていけない……」状態になってしまった行成くん。
行成「太宰府に行かせて」
道長「俺のそばを離れたいのか?」
行成「私、役に立てないし、財産も作りたいし……」
道長「わかった、考えとく」
(目を患った隆家も太宰府行きを希望、隆家のほうを太宰府に行かせちゃう)
行成「私をなんだと思ってるの!?」
道長「お前は俺の側にいろ……」
なんやこの少女マンガ風パワハラ彼氏……
事前に事情を話して行成を説得しておくこともしない道長、
やっぱり行成くんを軽んじてるんだよな。
優しく真面目な人は、損するよね。
実資に政治上の「志」についてもの申され、
頼通くんにも「妻に産め産めハラスメントすんな!」と抗議され、
前回に引き続き、皆の心がどんどん離れていく中、
根っこの部分は道長を信じてるまひろと、
正妻の余裕で道長を許せる倫子さま。
倫子さま、初期は、道長とまひろの関係を暴いて追い詰めるラスボスかと思ってたけど、
「第三の女」のことはもうどうでもいいってさ。
高貴な血筋と、財力と、大臣である父の後ろ盾と、子に恵まれたこと、
そして娘も子を産めたこと。
作中屈指の恵まれキャラの彼女が、唯一手に入れられなかったのが
「夫の愛」だというのがなんだか心憎いね。
恨みをエネルギーに生きていた清少納言も、
勝手に胸の内に整理をつけて落ち着いてしまい、
終わりが近づいているのを感じさせる。
【その他いろいろ】
・幼いころの恋に区切りをつけた敦康親王と彰子さまの語らい、よかった!
・三条天皇、せっかく実資を味方につけかけて、
実際に動いてもらっていたのに……
自分から言った「お前の息子を蔵人頭に」というオファーを反故にしたせいで
実資を怒らせちゃった。悪手すぎだよ~。
・三条天皇、我は強いけど、権力者の娘である年若い妻よりも、
長年連れ添った糟糠の妻をずっと大事にしてるところ、
すごくいいんだよな~。
親王時代はアカン言動が結構あったけど、
帝になってからは結構好きだよ。
道長に屈しないところもよし。
・双寿丸、松下洸平と同じくらい、
「いったい何のために出てきたんや……?」
になりそうなんだけど、これまで常にあっけらかんとしていて
賢子に色目を使ってないところはよいと思った。