湊かなえ『高校入試』
★★★☆☆
【Amazonの内容紹介】
悪意は拡散する――。
衝撃の結末が待ち受ける、『告白』以来の学校ミステリ!
この作品を書けたことで、小説家として次のステージに
この作品を書けたことで、小説家として次のステージに
一歩進むことができました。
――湊かなえ
県下有数の公立進学校・橘第一高校の入試前日。
――湊かなえ
県下有数の公立進学校・橘第一高校の入試前日。
新任教師・春山杏子は教室の黒板に
「入試をぶっつぶす! 」と書かれた貼り紙を見つける。
迎えた入試当日。
試験内容がネット掲示板に次々と実況中継されていく。
遅れる学校側の対応、保護者からの糾弾、受験生たちの疑心。
杏子たち教員が事件解明のため奔走するが……。
誰が嘘をついているのか?
入試にかかわる全員が容疑者?
人間の本性をえぐり出した、湊ミステリの真骨頂!
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長いこと積んでいた本。
数日に分けて読んでいたが、登場人物が多すぎて
「これ、誰だっけ??」の繰り返し。
舞台設定の都合上、人数を絞るわけにはいかないのはわかるんだけどね……。
もともとドラマの脚本として書かれた物語だそうだし、
映像として見たら受け手の情報処理の負担はかなり軽減されるのかもしれない。
犯人は誰だ? というのは後のほうまで予想がつかず惹きつけられたし、
舞台を入試当日の学校にした点で新鮮味もあり、興味深かった。
入試でトラブルが起こると、学校サイドとしては
その対応にかなりリソースを割くことになるし、
きりきりした雰囲気は想像できる。
しかし、犯人の動機は、いずれも、
「動機のために作った動機」と言った感じでまったく腑に落ちない……。
読むのにかけた労力に見合う結末ではなかったな。
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