金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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20:清川妙 『乙女の古典』

2019-01-16 07:02:09 | 19 本の感想
清川妙『乙女の古典』(中経出版)
★★★★★

【Amazonの内容紹介】

恋の深淵、人生の別れなどを繊細に美しく描く古典は、
日本女性の宝物です。
夫の裏切りを憎みながらも、「椿の花のようにいとしい夫よ」と
うたわずにはいられなかった『古事記』の磐姫。
風光る5月のようにさわやかな清少納言。
夢を抱きながら、平凡な主婦の座に生きた更級の女などの物語を10篇紹介。

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ずっと前から読みたいと思っていたんだけど、
もう入手できなくなっており、図書館にも入っていない。
やむなく電子書籍で購入。

期待していたとおりの、とても素敵な本だった。
古典に登場する女性(一部男性も)たちの
エピソードを紹介する本なのだけども、
カラーのイラストは華やかだし、
ところどころの文字の色使いも素敵。
文字が詰まっている文章ではないので
電子書籍でも問題なかった。
(ただ、やっぱり紙の本で読みたかったな~)

枕草子も伊勢物語も建礼門院右京大夫集も、
古文自体はすでに読んだものだけども
著者の視点と文章で語られることによって
いっそう美しく切なく感じられる。

平家物語の「木曾の最後」は、
特別に義仲が好きなわけじゃなくても胸を打つ。
父を殺されて危ういところを逃れてきた子ども、
乳兄弟の幼なじみ、妻は女武者とか
設定盛りすぎだよ。

もう一度古典を読み返したくなる本。


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