まさに大作、です。
こちら
三鍋昌春(2010):ウイスキー起源への旅 (新潮選書)、新潮社、268p.
著者の三鍋昌春さんは、サントリーのウイスキー技術者。
メーカーの技術者の方のお酒関連の本というと、「作り方」「うんちく」「エッセイ集」的なものが多いのですが、これはメインテーマに「歴史(特にウイスキーの誕生)」を据え、描いたもの。
一応、目次を。
第一部 起源をめぐる旅から
第一章 ビールとワイン
第二章 蒸留
第三章 アクアヴィッテ、生命の水
第四章 ウイスキー誕生
ここでは起源前からのお酒の発達史。
醸造酒であるビールとワインの成り立ちや棲み分けから、蒸留技術の確立とそれによる蒸留酒の成立、そしてタイトルでもある、ウイスキーの起源・誕生が描かれます。
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第二部 ウィスキーの発展
第五章 アイリッシュの繁栄と衰退
第六章 スコッチウイスキーの奇跡
「誕生」したウイスキーのその後の発展が、アイリッシュとスコッチの栄枯盛衰という形で描かれていきます。
ウイスキーのプロ、技術者としての著者がこれまでに蓄積した体験や情報、考えたことを全て投入した、という感じで、普通のこの手の本に比べ、数倍の読み応え、です。
(なので斜め読みもできません)
さすが、「やってみなはれ」の会社です
これは違う会社
少し気になったのは、裏表紙の説明や書評などに「気候変動との関係」などと書かれていること。
その辺り、自分的に関心分野なので期待して読んでいたのですが、p.147くらいに三世紀からのヨーロッパの寒冷化やそれによるゲルマン人の大移動などが書かれているくらいで、ちょっと拍子抜け。
(この程度なら何も解説とか書評に書くことではない気もするし、ロジックもよくわからなかった(かっこいいけど)。)
いずれにせよ、業界人は必読、でしょう。
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