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日経朝刊に「生酛(きもと)造り」の文字が、、、、まったく近頃の校閲は、、、、、

2015-04-01 16:54:00 | 附属酒類経済研究所
                           
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天声人語と言えば、、、、ですけど。


今朝の日経、朝日で言えば「天声人語」に相当する「春秋」。



書き出しが、こうでした。


日本酒の製造方法に生酛(きもと)造りというのがある。蒸し米に麹(こうじ)と仕込み水を加えてから、櫂(かい)で丁寧にすりつぶす工程が特色だ。コクがあり深い味わいの酒になる。欠かせないのが蔵の中の多種多様な微生物だと、全製品をこの方法で造る福島県二本松市の大七酒造で聞いた。


ちょっと説明が??ですが、日経の第一面に「生酛(きもと)造り」という文字が出るとは、驚き半分、うれしさ半分、です。

で、論旨は微生物をうまく活かす環境が大事だ、ということで、酒造りから人造り-教育に展開していきます。

そこで書き手の方も工夫したのでしょう、お酒と教育とのもう一つの繋がりにも言及しています。


生酛造りに限らず、酒造は多かれ少なかれ蔵にすむ微生物が黒子を演じる。人づくりにも通じる。大事なのは本人が自ら成長する環境をつくること。兵庫県西宮市の甲陽学院中学・高校や神戸市の灘中・高は灘五郷と呼ばれる地域の酒造家が創立にかかわった。両校とも生徒が自分で問題を見つけ、考えることを重んじる。


これも業界では有名な事実ですが、ここで疑問。

確かに現在、生酛(きもと)造りで大七さんは有名ですが、大七さんが生酛(きもと)造りを始めたのはせいぜい20年くらいと比較的最近です。

そして、そもそも生酛造りで有名なのは、ウチが担いでいる灘の「白鷹」や、あの「菊正宗」さんで、それこそ100年以上前からの生酛
伝統を持っています。

しかも、ここで名前が挙がっている学校も、甲陽学院は辰馬さん(白鷹&その本家筋の白鹿)ですし、灘中・灘高は嘉納さん(菊正宗や白鶴)、山邑さん(櫻正宗)です。

つまり、事実関係からしても、話のストーリー性からしても、生酛から白鷹・菊正宗、そして彼らの創立した甲陽・灘中灘高に持っていくのが自然で、冒頭に大七さんを持ってくる理由がない。

もちろん、筆者の方が本当に大七さんから「聞いた」のでそれを出したかったのかもしれませんが、結果、木に竹を接ぐような感じになっています。

これは筆者ではなく、いわゆる校閲担当の問題(調べずに通している?&文章力の問題)だとは思いますが、日経がこうだとは、ちょっと残念です。


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