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昨日話題にした、四国サケトリップ。
会場で蔵元さんから色々お話を聞かせて頂きましたが、そこで「ムムッ」となったのが、酒米「松山三井」の話。
「松山三井(まつやまみい)」、愛媛県の酒造米ですよね。
その蔵元さんとしても地元のお米として、主力に育てたい商品が松山三井の純米酒とのこと。
愛媛県、県産米にこだわっている県の一つで、蔵元さんも巻き込んで「松山三井」シリーズとか、近年では「しずく媛」シリーズなどを展開していますが、その「松山三井」の生産量が「右肩下がり」になっているそうです。
で、この松山三井、いわゆる酒造好適米としてではなく、実は食用の飯米として育成されたものとのことです。
生みの親の愛媛県農業試験場の論文にもその説明が出ていました。
※鳥生誠二(2005):水稲品種'松山三井'について、愛媛県農業試験場(39), 60-67.
'松山三井'は、愛媛県農業試験場において'近畿25号'を母、'大分三井120号'を父として、1953年に育成された水稲粳の晩生品種であり、6月中旬の稚苗移植で出穂が9月第1半旬となる。(略)
炊飯米はコシヒカリ系品種に比較して光沢がやや劣り、アミロース含量が多いために粘りがやや弱く、やや硬いが、味は良い。1976年には8588ha(県内全作付面積の32.1%)で栽培されたが、現在は約600haで、県内東部の西条市や今治市で作付けが多い。大粒で玄米蛋白質含有率が低いことから流通量の大半が酒米に利用されており、本品種を原料とする酒は、端麗、辛口な特徴がある。
県の代表的な飯米として発展したらしいのですが、コメの自由化に伴い、どんどん減っていく中、「酒造米」として第二の人生を踏み出したそうです。
その後、県内で代表的な酒造米として一定の地位を築き、蔵元さん的にも「昔はどこでも栽培し、どこでも食べていた松山三井でお酒を造る」という想いで使っていたらしいのですが、近年、その生産量が再度激減しているそうです。
その理由の一つは高齢化。
生産者の多くは、これまで飯米として松山三井を作り、酒米としての利用になっても作り続けてきた古くからの農家さんで、彼らが高齢化でコメそのものを作らなくなったとか。
そしてそれに拍車をかけたのが、補助金政策。
愛媛県には酒造好適米「しずく媛」というのがあって、これは松山三井を親として、酒造米として育成されたそうです。
県としても初めての酒造好適米ということで、力を入れ、補助金政策も「しずく媛」に向いているそうで、「酒造米に取りくもう!!」という農家さんはどうしても「しずく媛」を選んでしまうそうです。
結果、松山三井は先細る一方、、、、
なーんか、自分の地域の取り組みを上書きしちゃっている感じですね。
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