木材についての基礎知識と構造材・造作材等としての適性や使用例等を解説した本。
さまざまなことが説明されてはいますが、これくらいの情報量で「世界で一番くわしい」と言えるのかには大きな疑問を持ちました。
写真が多数掲載されているのですが、執筆者が撮影あるいは準備したものではないのか、本文での説明からすればもう少しそれがわかるような写真を掲載するなりより具体的な図示や書き込み説明が欲しいと思うところが少なからずありました。他方で、解像度不足やピンボケ写真もあり、残念に思えました。
集成材について、「接着剤に含まれるホルムアルデヒドについても、その放散量の表示が義務づけられているため、住環境の面からも優しい素材といえる」(54ページ)、均質な強度を持っているので構造用材として製材品よりも構造解析上扱いやすい(74ページ)などの記述は、いかにも建築施工サイドの都合に偏したもののように感じられます。
材料強度の比較表(114ページ)で、コンクリートについて引張強度の数値が圧縮強度の10倍になっているのは驚きました。素人目にも逆だとわかります。「はじめに」では「木材の事情は日々刻々と変化し、10年前の情報ではいささか古めかしさを感じるようになりましたため、今回の最新版を作成いたしました」とあるのですが、国産材の素材供給量や木材輸入量の推移の表とグラフ(118~119ページ)が平成23年(2011年)までってどういうことなんでしょう。前の版(2012年発行)のをそのまま掲載してるんでしょうね。

「世界で一番くわしい木材」研究会 エクスナレッジ 2022年5月2日発行
さまざまなことが説明されてはいますが、これくらいの情報量で「世界で一番くわしい」と言えるのかには大きな疑問を持ちました。
写真が多数掲載されているのですが、執筆者が撮影あるいは準備したものではないのか、本文での説明からすればもう少しそれがわかるような写真を掲載するなりより具体的な図示や書き込み説明が欲しいと思うところが少なからずありました。他方で、解像度不足やピンボケ写真もあり、残念に思えました。
集成材について、「接着剤に含まれるホルムアルデヒドについても、その放散量の表示が義務づけられているため、住環境の面からも優しい素材といえる」(54ページ)、均質な強度を持っているので構造用材として製材品よりも構造解析上扱いやすい(74ページ)などの記述は、いかにも建築施工サイドの都合に偏したもののように感じられます。
材料強度の比較表(114ページ)で、コンクリートについて引張強度の数値が圧縮強度の10倍になっているのは驚きました。素人目にも逆だとわかります。「はじめに」では「木材の事情は日々刻々と変化し、10年前の情報ではいささか古めかしさを感じるようになりましたため、今回の最新版を作成いたしました」とあるのですが、国産材の素材供給量や木材輸入量の推移の表とグラフ(118~119ページ)が平成23年(2011年)までってどういうことなんでしょう。前の版(2012年発行)のをそのまま掲載してるんでしょうね。

「世界で一番くわしい木材」研究会 エクスナレッジ 2022年5月2日発行