Sightsong

自縄自縛日記

A-Musik『Live at Muon '82. 12. 26.』

2019-10-18 07:57:15 | アヴァンギャルド・ジャズ

A-Musik『Live at Muon '82. 12. 26.』(クラゲイルレコーズ、1982年)。

Kenichi Takeda 竹田賢一 (fl, 大正琴)
Tetsuto Koyama 小山哲人 (b)
Giro Miyake 三宅二朗 (ds)
Tamio Shiraishi 白石民夫 (as)

翌年に録音された『e ku iroju』では多くのメンバーが入れ替わりたちかわり演奏しているけれど、これは4人。しかしA-Musikの記録を見ると、何も珍しいライヴであったのではなく、当時、実に頻繁に流動的なメンバーで演奏していたことがわかる。(2001年にはウィレム・ブロイカー・コレクティーフと対バンで演奏している。直前に行こうと思ったらどこも予約で入れなかったときかな?)

冒頭の「ワルシャワ労働歌」に続く「不屈の民」における、吹こうか吹くまいかという曖昧な態度表明すら音楽にしているような竹田賢一さんのフルートに驚く。この曲の後半から白石民夫さんが場の空気を切り裂くアルトで入ってくる。竹田さんについては、「プリパ」における自身だけでなくすべてを揺れ動かすフルート、後半の大正琴などさすがである。最後の曲で歌っているのは誰だろう?

ところでジャケットはトイレットペーパーのデザインであり、広げると「静岡県家庭用薄葉紙工業組合推奨品」のロゴがあり、メンバーリストが書き込まれたTDKのカセットテープのジャケットがくっつけてある。場所は桜木町の夢音。先の記録サイトには石渡明廣、サキの名前もあるけれどどうだったのだろう。

それにしても生きるという過程を過激に出したような音楽。ここまでメンバーが柔軟なら、千野秀一さんが帰国するタイミングでなくてもできそうなものだ。ぜひいちどは観てみたい。

●竹田賢一
竹田賢一古稀ライヴ@アトリエ第Q藝術(2018年)
A-Musik『e ku iroju』
(1983年)

●白石民夫
白石民夫@新宿西口カリヨン橋 その7(2019年)
白石民夫@新宿西口カリヨン橋 その6(2018年)
白石民夫@新宿西口カリヨン橋 その5(2018年)
2016年の「このCD・このライヴ/コンサート」
白石民夫@新宿西口カリヨン橋 その4(2016年)
白石民夫@新宿西口カリヨン橋 その3(2016年)
白石民夫@新宿西口カリヨン橋 その2(2015年)
白石民夫@新宿西口カリヨン橋(2015年)