兵庫県立美術館。
これを観たらパルコ文化・セゾン文化がどうのと軽く言えなくなるほどの熱量。レニ・リーフェンシュタールへの共鳴もわからなくはない。井上光晴の本のデザインが石岡瑛子だったことは発見。
笠井紀美子とかマイルス・デイヴィスの『TUTU』とかコッポラの『ドラキュラ』とか、展示をはがしてダッシュしたい。
兵庫県立美術館。
これを観たらパルコ文化・セゾン文化がどうのと軽く言えなくなるほどの熱量。レニ・リーフェンシュタールへの共鳴もわからなくはない。井上光晴の本のデザインが石岡瑛子だったことは発見。
笠井紀美子とかマイルス・デイヴィスの『TUTU』とかコッポラの『ドラキュラ』とか、展示をはがしてダッシュしたい。
前衛集団「具体」の会員だったからといって、今井祝雄には、吉原治良、白髪一雄、田中敦子、村上三郎のようにマテリアルや肉体での世界への働きかけといった面はない。むしろ世界との関わりを醒めた眼で一歩引いて眺めつつ、関わりを棄て去れない自分を作品として昇華させているような感覚。
それは記録媒体そのものやそれが捉える具体性への固執にもつながっていて、何年間もの毎日の自撮りを並べた《デイリーポートレート》では河原温を、また歩いた経路を地図に記録しつつ写真を撮る《ウォーキング・イベント 曲がり角の風景》ではポール・オースターの『ガラスの街』を思い出させてくれた。どちらも世界との関わりを切実に求めた作家であったし、一見白けたような今井祝雄にもそのようなものを感じた。
同じ場所で赤信号と青信号のときに露光する《時間の風景/阿倍野筋》だってアイデア一発ではなく、信号に接するときの時間という個人的な体験が普遍化している。
関内の横濱エアジン(2024/10/25)。
うむうむ。
Hiromasa Sadaoka 定岡弘将 (ds)
Akiko Furuyama 古山晶子 (ts)
Yukari Sekiya 関谷友加里 (p)
関西の独特なベースレストリオ「うむうむ。」、ついに関東上陸。サウンドはまろやかでもあって、たとえばファーストセット終盤に定岡さんがドラムを叩きまくっても(メンバーから「うるさい」と・・・)、懐の深いトリオサウンドに包まれていた。
前に雑誌『Jaz.in』の記事のためインタビューしたとき、テナーの古山さんは倍音の大事さを話してくれた。ライヴで<The Water Is Wide>を演ってうっとりさせられたのけれど、やはりチャールズ・ロイドへのオマージュでもあったのかな。ピアノの関谷さんが指向する「芯はあるんだけど耳に痛くない」音にも納得、ソロやデュオでも聴いてみたい。
定岡さんはドラムセット各所からの音の群れを自分基準で並べなおし、それもまた丸さの要因か。映画『パーフェクト・デイズ』では、役所広司が部屋のカセットテープや文庫本を整頓し、それが普通の行動ではあるものの誰にも似ていないというところがあった。それを思い出した。
Fuji X-E2, 7Artisans 12mmF2.8, Leica Elmarit 90mmF2.8 (M)
●定岡弘将
野津昌太郎+北川秀生+定岡弘将@池袋FlatFive(2024年)
うむうむ。インタビュー(Jaz.in)(2024年)
野津昌太郎+北川秀生+定岡弘将@池袋FlatFive(2024年)
野津昌太郎+北川秀生+定岡弘将@池袋FlatFive(2023年)