Sightsong

自縄自縛日記

リー・コニッツ『Jazz at Storyville』、『In Harvard Square』

2014-10-11 09:10:36 | アヴァンギャルド・ジャズ

リー・コニッツが20代だったころのStoryville盤を2枚、あらためて聴く。それはもう素晴らしすぎて、文字通りのパイオニア、天才だなと呟くしかないのだ。

■ 『Jazz at Storyville』(Storyville、1954年)

Lee Konitz (as)
Ronnie Ball (p)
Percy Heath (b)
Al Levitt (ds)

いま聴くと、後年の温かくふくよかなニュアンスを孕んでいることが感じられるものの、やはりここでのコニッツは、痩身、機敏、知的なアルトサックスを吹いている。音色はともかく、ブルースの癖や熱気の放出に頼らず、まったくその対極にあって、コニッツは、フレーズの数々を細かく組み上げる。『はじめの一歩』でいえば宮田一郎か(?)。

「Hi Beck」や「These Foolish Things」のスリリングさなんて特筆もの。スピーディな「Subconscious Lee」もいい。

■ 『In Harvard Square』(Storyville、1955年)

Lee Konitz (as)
Ronnie Ball (p)
Jeff Morton (ds)
Peter Ind (b)

よりリラックスした雰囲気と演奏。ロニー・ボールのピアノと互いに寄りそっているようで気持がいい。カミソリは見せ消し状態だが、それでも、フレージングを何度も追体験するため、「My Old Flame」をリピートする。

●参照
ケニー・ホイーラー+リー・コニッツ+デイヴ・ホランド+ビル・フリゼール『Angel Song』
ギル・エヴァンス+リー・コニッツ『Heroes & Anti-Heroes』
リー・コニッツ+ルディ・マハール『俳句』
今井和雄トリオ@なってるハウス、徹の部屋@ポレポレ坐(リー・コニッツ『無伴奏ライヴ・イン・ヨコハマ』)
ジャズ的写真集(2) 中平穂積『JAZZ GIANTS 1961-2002』


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