デイヴ・レンピス『Lattice』(Aerophonic、2017年)を聴く。
Dave Rempis (as, ts, bs)
多かれ少なかれ、サックスソロというものは隙間がたくさんあって、筒の内部での共鳴が主役となりそうなものだ。それはわかっていても、最初のバリトンサックスによる「A Flower Is A Lovesome Thing」には魅せられる。おそらくは汗を流しながら多大なエネルギーを注入しての演奏なのだと思うが、しかし、奇妙に静かに感じてしまうのはそのエコーのせいか。
この印象はテナーでもアルトでも変わらない。最後のエリック・ドルフィー曲「Serene」におけるアルトもまた、伸びやかでありながら同時に沈黙を感じさせる。
●デイヴ・レンピス
GUNWALE『Polynya』(2016年)
レンピス/エイブラムス/ラー+ベイカー『Perihelion』(2015-16年)