JazzTokyo誌に、マーク・ルワンドウスキ『Under One Sky』(2021年)のレビューを寄稿した。
>> #2134 『マーク・ルワンドウスキ / Under One Sky』
Mark Lewandowski (b)
Addison Frei (p)
Kush Abadey (ds)
●マーク・ルワンドウスキ
マーク・ルワンドウスキ『Waller』(2016年)
JazzTokyo誌に、マーク・ルワンドウスキ『Under One Sky』(2021年)のレビューを寄稿した。
>> #2134 『マーク・ルワンドウスキ / Under One Sky』
Mark Lewandowski (b)
Addison Frei (p)
Kush Abadey (ds)
●マーク・ルワンドウスキ
マーク・ルワンドウスキ『Waller』(2016年)
散歩と買い物ついでに行徳のホットハウス(2021/11/5)。
Setsuko Matsui 松井節子 (p)
いつものように、リクエストを訊いてはスタンダード曲を演奏する。わたしは「My Funny Valentine」と「Easy Living」をリクエストした。他に「慕情」、「星に願いを」、「Misty」、「黒いオルフェ」、「クレオパトラの夢」、「煙が目にしみる」、「Golden Earings」、「My One and Only Love」、「シェルブールの雨傘」、「All of Me」、「枯葉」、「My Foolish Heart」、「Johnny Guitar」、「Satin Doll」。2セットまで聴いた。
もう身体にしみついている曲をいつものように弾き、潔く終える。松井さんはいつでもカッコいい。休憩時間に差し入れのケンタッキー・フライド・チキンを食べる松井さん。はやくから米軍基地での演奏を通じてアメリカ文化に親しんでいたから好物なのだという。
Fuji X-E2、Rollei Sonnar 85mmF2.8 (M42)
●松井節子
中村誠一+松井節子+沼上つとむ+小泉高之@行徳ホットハウス(2020年)
澤田一範+松井節子+小杉敏+渡辺文男@行徳ホットハウス(2019年)
安保徹+松井節子+小杉敏+村田憲一郎@行徳ホットハウス(2019年)
澤田一範+松井節子+小杉敏+村田憲一郎@行徳ホットハウス(2019年)
中村誠一+松井節子+小杉敏+村田憲一郎@行徳ホットハウス(2018年)
オクテイヴィア・E・バトラーの遺作『fledgling』(2005年)を読む。
洞窟の中で記憶喪失で目覚めた女性はヴァンパイアであり、部族間で争うという物語。彼女たちは人間の支援者たちと共生するのだけれど、そのあり方は、ヴァンパイアがときに人間の血を吸い、人間はそれで弱りつつも他の力を得るというもので、奇妙におもしろい。
バトラーがなぜ再評価されているかといえば、SFの想像力によって黒人としてのアイデンティティや直面する問題をとらえなおしているからだろう。フルートのニコール・ミッチェルも大きくバトラー作品にインスパイアされているし、それは抑圧の歴史や社会が宇宙や架空世界をモチーフにした音楽の想像力を爆発させてきたアフロ・フューチャリズムを考えれば不思議ではない(サン・ラだって、アース・ウィンド・アンド・ファイアーだって)。
『fledgling』にも、ヴァンパイアが痩せた白人でないこと、メラニンがあるために昼間でも大丈夫なこと、異なったものたちが共生を模索していること、レイシズムのような憎悪が争いを起こすことなど、たくさんの仕掛けやアナロジーがある。邦訳されたバトラーの長編小説は『Kindred』だけで、長いこと入手困難な作品だったけれど、最近文庫化された。解説だけでも読みたいから買ってみようかな。
●参照
ニコール・ミッチェル『Maroon Cloud』
ニコール・ミッチェル『Mandorla Awakening II: Emerging Worlds』
「JazzTokyo」のNY特集(2017/7/1)
「JazzTokyo」のNY特集(2017/5/1)
オクテイヴィア・バトラー『キンドレッド―きずなの招喚―』
大和田俊之『アメリカ音楽史』
本八幡のcooljojo(2021/11/3)。
Nobuko Ariake 有明のぶ子 (vib)
Hiroko Takada 高田ひろ子 (p)
高田さんの作ったばかりのオリジナル「1003」(仮)が思索的な雰囲気ではじまり、有明さんのヴァイブの響きがその雰囲気を増幅させる。「Elenor Blue」では対照的に強く叩くマレットの異音が良い。「Ghost of a Chance」では全体を響きで覆うイントロ、これがヴァイブの醍醐味。「Gallop」(高田)は速い曲で、疾走するふたりが噛み合う。一方が盛り上がり一方が煽り返すような感覚で、潔く終わるのもおもしろい。「Sunset and the Mockingbird」はいかにもエリントンの曲、すっきりしているのにゴージャス。ジョビンの「Fotohgrafia」は主旋律と和音との役割をうまく交替し、キメのあとに加速する気持ちよさがある。
セカンドセットの「何もできない白い野うさぎ」(高田)はNoriko Suzukiさんとの「存在の耐えられない軽さ」プロジェクトの曲で不思議な旋律。「Marina Del Ray」も先の曲と同様にジョビンらしい甘酸っぱさがある。ラーシュ・ヤンソンの「To the Little Man」も含めてやっぱり曲の良さが大事だなと思わされる。雲から光が射してくるようで、有明さんが宮野裕司さんらとアケタの店で共演している演奏というものも聴いてみたい。「秋音」(高田)は「一昨日できたばかり」、ふたりが協力しあい抒情的。メセニーの「Always and Forever」、高田さんが結婚するお弟子さんに贈ったという「Kaori」(いかにも人生らしい曲!)を経て、アンコールは「Nearess of You」。ヴァイブのイントロが内省的で、それに対してピアノがゆったりと伴奏するのが印象的だった。
Fuji X-E2、Carl Zeiss Jena Flektogon 35mmF2.4、Rollei Sonnar 85mmF2.8
●有明のぶ子
有明のぶ子+高田ひろ子+桜井郁雄@本八幡cooljojo(2018年)
●高田ひろ子
さがゆき+高田ひろ子@本八幡cooljojo(2020年)
さがゆき+高田ひろ子@中野Sweet Rain(2019年)
さがゆき+高田ひろ子@川崎ぴあにしも(2019年)
高田ひろ子+安ヵ川大樹『Be Still My Soul』(JazzTokyo)(2018年)
高田ひろ子+安ヵ川大樹@川崎ぴあにしも(2018年)
有明のぶ子+高田ひろ子+桜井郁雄@本八幡cooljojo(2018年)
高田ひろ子+廣木光一@本八幡cooljojo(2017年)
安ヵ川大樹+高田ひろ子@本八幡Cooljojo(2016年)
高田ひろ子+津村和彦『Blue in Green』(2008年)