「皆編・祭編における鷹野の扱いについて」で梨花の母親(以下「梨花ママ」)の描き方について言及したのは二年以上前のことだが、それは未だに私の中で気になる問題であり続けている。そう書くと少し距離感があるが、何でこんなキャラとして描いたのだろうと疑問に思わずにはいられないくらい、強く苛立ったというのが本当のところである。そこで再プレイするにあたっての覚書にはわざわざこのように書いている。「梨花視点のバイアス強い。母親の思考様式を彼女自身の立場からトレースを試みる必要あり」と。すでに祭囃し編までプレイされている方にとっては周知のことだろうが、梨花は普通の人とは視点が違っており(微妙にネタバレ回避)、その影響を強く受けているプレイヤーが梨花ママを感情に振り回される愚鈍な存在として見なすのは必然的なことだ。だとすれば、その梨花の視点というものから距離を取って彼女を分析するとどうなるだろうか?…それが私の問題意識である(念のため断っておくが、私は梨花ママが「いい人」だとか述べたり証明したりしたいわけではない)。とはいえ、この問題に踏み込むにはひぐらし礼までプレイすることが必要不可欠であるため、この記事はあくまで中間報告的なものに止まっているが、ひぐらしにおける家族(特に母親)の描写というより一般的な問題を論じる際の重要なパーツでもある。それを意識して読んでもらいたい。
◎アニメ版梨花ママのビジュアル⇒モロ好み
一体この題名は何なのかと思うかもしれないが、梨花ママが予想に反して妙齢の美人だったので今までの怒りが半分吹き飛んだ、という意味である。発言や行動様式はそのままなのにビジュアルが美人なだけでこうも変わるものかと自分の無節操さにあきれ返るが、まあ感覚などというものはある意味そんなもんである(年上好き)。
とまあこれで終わっても仕方がないので、もう少し踏み込んだ話をしよう。私の中で、梨花ママのイメージはヒステリックな「おばさん」だった(このおばさんというのは40代というニュアンス)。ただ、これはやや不自然なイメージである。というのも、戦争でほとんどの親族が死んだ古手家は早急に跡継ぎが必要で、ゆえに梨花ママは早い段階で結婚し、またよほど子供に恵まれない限りは早い段階で梨花を産んだと考えるのが自然だからだ。そうすると、例えば20才で子供を産んだとすれば事件当時(アニメ版でビジュアルが描かれた頃)は30才を迎えていないくらいで、私のイメージしていたものとかけ離れたビジュアルになるのは至極当然のことだと言える。
彼女の(説教じみた?)ヒステリックな振舞・発言から構成された「ヒスおばさん」とでも言うべき私のイメージは、以上述べたように強いバイアスのかかった不自然なものであったことを明記する必要があるだろう。もちろん作者の描き方の問題もあるとは思うが、それは「ひぐらしにおける母親の描き方」という観点でいずれ述べてみたい(母親、あるいは「母性」の冷遇?藍子、レナの母、沙都子の母。「強い」母親…茜)。
◎梨花ママの扱い…「ヒステリックな女性」⇒梨花・鷹野と合わない
・皆殺し編以前の行動=非合理的、バカ (ex)「私の娘は普通の子のはずなんだ」
暇潰し編の日記には打ち解けようという努力のあとが見られるため、この発言やそれに基づいた振舞は娘への愛情ゆえと考えることも可能である。しかしながら、梨花ほどではないかもしれないが、梨花ママもまた幼少の頃は娘と同じような猫可愛がりを経験しているのであり、ゆえに娘が同じような扱いを受けるのも経験則から理解できそうなものである。そこから考えるに、実はこの人は娘を気遣っているつもりで実は嫉妬しているだけなのではないか?要するに、今まで自分が享受してきた立場を娘に取られたことが気に食わない、というのが深層心理にあるのではないないか?そのように考えられる。もしそうでなければ、単に想像力の欠如した頭の悪い人ということだろう。
・祭囃し編の行動、思考
省庁に問い合わせても不明な謎の研究機関、怪しい研究、娘の発熱、沙都子の退院…内実を知らない状態で考えれば、これで相手を疑わない方がどうかしている。確かに梨花ママは症候群の説明を受けているだろうが、説明しているヤツがそもそも信用ならなかったら…取り返そうとする行為はむしろ必然だろう。このように、祭囃しにおける梨花ママの行動は、その立場からすれば自然であって、その点暇潰し編で見られる独善的な態度とは異なっているように思える。ん~、でもそうなると梨花ママ=頭が悪いという図式は描けなそうだな。そうすると、梨花への振舞は嫉妬の方面で考えるのがよさそうだ。なるほど、娘に嫉妬する母親ね……
さて、祭囃しにおける梨花ママの描写についての覚書は以上だが、次回は梨花ママと折り合いの悪い鷹野との絡みについて考えていきたいと思う。
◎アニメ版梨花ママのビジュアル⇒モロ好み
一体この題名は何なのかと思うかもしれないが、梨花ママが予想に反して妙齢の美人だったので今までの怒りが半分吹き飛んだ、という意味である。発言や行動様式はそのままなのにビジュアルが美人なだけでこうも変わるものかと自分の無節操さにあきれ返るが、まあ感覚などというものはある意味そんなもんである(年上好き)。
とまあこれで終わっても仕方がないので、もう少し踏み込んだ話をしよう。私の中で、梨花ママのイメージはヒステリックな「おばさん」だった(このおばさんというのは40代というニュアンス)。ただ、これはやや不自然なイメージである。というのも、戦争でほとんどの親族が死んだ古手家は早急に跡継ぎが必要で、ゆえに梨花ママは早い段階で結婚し、またよほど子供に恵まれない限りは早い段階で梨花を産んだと考えるのが自然だからだ。そうすると、例えば20才で子供を産んだとすれば事件当時(アニメ版でビジュアルが描かれた頃)は30才を迎えていないくらいで、私のイメージしていたものとかけ離れたビジュアルになるのは至極当然のことだと言える。
彼女の(説教じみた?)ヒステリックな振舞・発言から構成された「ヒスおばさん」とでも言うべき私のイメージは、以上述べたように強いバイアスのかかった不自然なものであったことを明記する必要があるだろう。もちろん作者の描き方の問題もあるとは思うが、それは「ひぐらしにおける母親の描き方」という観点でいずれ述べてみたい(母親、あるいは「母性」の冷遇?藍子、レナの母、沙都子の母。「強い」母親…茜)。
◎梨花ママの扱い…「ヒステリックな女性」⇒梨花・鷹野と合わない
・皆殺し編以前の行動=非合理的、バカ (ex)「私の娘は普通の子のはずなんだ」
暇潰し編の日記には打ち解けようという努力のあとが見られるため、この発言やそれに基づいた振舞は娘への愛情ゆえと考えることも可能である。しかしながら、梨花ほどではないかもしれないが、梨花ママもまた幼少の頃は娘と同じような猫可愛がりを経験しているのであり、ゆえに娘が同じような扱いを受けるのも経験則から理解できそうなものである。そこから考えるに、実はこの人は娘を気遣っているつもりで実は嫉妬しているだけなのではないか?要するに、今まで自分が享受してきた立場を娘に取られたことが気に食わない、というのが深層心理にあるのではないないか?そのように考えられる。もしそうでなければ、単に想像力の欠如した頭の悪い人ということだろう。
・祭囃し編の行動、思考
省庁に問い合わせても不明な謎の研究機関、怪しい研究、娘の発熱、沙都子の退院…内実を知らない状態で考えれば、これで相手を疑わない方がどうかしている。確かに梨花ママは症候群の説明を受けているだろうが、説明しているヤツがそもそも信用ならなかったら…取り返そうとする行為はむしろ必然だろう。このように、祭囃しにおける梨花ママの行動は、その立場からすれば自然であって、その点暇潰し編で見られる独善的な態度とは異なっているように思える。ん~、でもそうなると梨花ママ=頭が悪いという図式は描けなそうだな。そうすると、梨花への振舞は嫉妬の方面で考えるのがよさそうだ。なるほど、娘に嫉妬する母親ね……
さて、祭囃しにおける梨花ママの描写についての覚書は以上だが、次回は梨花ママと折り合いの悪い鷹野との絡みについて考えていきたいと思う。
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