小説備忘録:村上春樹・ドストエフスキー

2007-03-11 01:52:40 | 本関係
最近色々やりすぎていて何をやったか忘れそうなので、備忘録として書き残しておくことにする(こないだ一度読み終えた『ノルウェイの森』を素で初見と思って読み返し、途中で気付くということがあった。脳の老化は順調に進んでいるようであります)。


2/26に購入した村上春樹の『アフターダーク』を2/27に読み終える。それとは関係ないが、この頃ようやく正月ショックより完全に復活。

2/28に購入した同じく村上春樹の『国境の南、太陽の西』を3/2に読了。過去への憧憬から現実への回帰など様々な点で『ダンス・ダンス・ダンス』と似ている(もっとも、「過去の罪=高校時代の彼女」など新しい要素もあるが)。

11/26に購入したドストエフスキー『罪と罰』を3/10にようやく読了。訳者の江川卓があとがきに書いているように色々な見方のできる本であるが、やはり主題となる再生ないしは復活について考える必要があるだろう(それゆえキリストに模されてもいるわけだし)。また、個々人の精神性を分析したくなる本でもある。言い換えれば、人物描写が脇役に到るまでよくできていている。このあたり、人間観察と精神構造の追及を突き詰めたドストエフスキー小説の真骨頂と言えるのではないだろうか。もちろん象徴や記号などを読み解くのもおもしろいのだけれども、何より今述べた特徴があってこそ、ドストエフスキーの小説は時代を超えて人々の心を捉える説得力を持ち続けているように思える。


ざっとこんな感じで。個々の作品に関する考察はまた別の機会に(つうか『カラマーゾフの兄弟』の感想もまともに書いてねーし、さていつのことになるのやら…)。
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