森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ホウズキ(ナス科)

2006年07月03日 | 自然観察日記
 幼い頃赤いホウズキの実をヘタから種子を取り除いて、一種の風船を作り舌を使い口の中でブーブーと音を出す遊びをした経験がある。種を上手く取り除けなくて口が割れよく失敗したものだ。
 人の寄り付かない空き地にホウズキの株が数本あった。誰が栽培している風でもないから、どこかから逃げ出して住み着いたのかもしれない。実が赤くなれば目に付くかもしれないが今はひっそりと草陰に隠れて白い花が咲いていた。どことなく郷愁を誘う野草である。
 ホウズキの仲間にイヌホウズキがある。帰化植物だが、信濃川の川原などによく見かけるのだが、この黄色い実は晩秋に完熟したものをほうばるとミルクのような味がして結構美味しい。あまり知られていない「珍味」である。そういえばホウズキの完熟したものを食べたことはないが、きっといけるの気がする。機会があったら試してみたいものだ。