森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ホウノキ(モクレン科)

2006年07月07日 | 自然観察日記
 モクレンの仲間で比較的遅く開花する高木。花の数もそれほど多くないし、何より高木で高いところで開花するからあまり馴染みが無い。ただ大きな葉で幹も印象的な感じだから、すぐにそれとわかる樹木である。材は加工しやすくいろいろ利用されているようだ。高山地方でホウ葉味噌を食したことがあるが、とても美味しくこの樹と切っても切れないイメージになった。
 ホウノキの純林には出会ったことが無いが、最近次第に個体数が増えているように感ずる。それも、どちらかといえば管理の悪い里山で特別見るべき資源としての樹種が見当たらないし、草本も貴重なものが生育するふうでない。景観も優れない。晩秋、大きな葉が敷き詰められた山道をガサガサ音を立てながら歩くのは少々興ざめで好きになれないのは私だけだろうか。ホウノキはもっと間引きすべきものであろう。