森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

トチカガミ

2012年10月10日 | 自然観察日記
私が勤務する国営越後丘陵公園の里山フィールドミュージアムでの話です。以前手を加えて「ヨシ原」などを作った休耕田を某大学のU先生のデザインで改造したエリアがあります。十分な水量があれば結構いい感じにはなると思うのですが、如何せんここは浅い山で夏場は水枯れが起こります。ましてや今年の干ばつ気味の天候でイメージした状態には程遠いものです。周辺の植栽したものもまだ小さく落ち着くまでは数年かかるのではないでしょうか。
ところで、手を加えると必ずといっていいほど移入植物が見られます。その一つがこのトチカガミで、私としては良い意味での誤算です。いくつかの水草を移植したのですがその中にまぎれて入ってきたのでしょう。子ども頃にはどこの小川にもありましたが、今ではほとんど見ることの出来ない種です。しかし、ここは居心地がいいのかどんどん増えてくれています。清楚な花も咲かせてくれました。懐かしいですね。

トチカガミ 雄花

2012年10月10日 | 自然観察日記
トチカガミは雌雄異花の種。これは雄花のようです。水際に近づけないの望遠状態でカメラに収めました。こんど雌花を探して見たいと思います。三枚の花弁を持つ花が水から出た形で咲きます。葉は丸く葉柄がつく付近の細胞が気体多く含むスポンジ様の細胞になっているため葉が浮く構造になっていると共に酸素不足を補う仕組みとも考えられます。

ミズオオバコ

2012年10月10日 | 自然観察日記
整備をした池にはミズオオバコが発生していたのですが、その後の復活がどうなるかが一つの焦点でした。種子は泥の中に埋もれているはずと確信して特に積極的な保護をしないで工事をおこないました。思惑通りに立派に復活です。農薬さえ使わなければこういう水草は蘇るものだと確信しましたね。他の水草も繁茂してきますから、狙いの種を保護するためには競争相手を間引くなどしないといけないので、新たな作業が増えたことは確かです。

アサザ

2012年10月10日 | 自然観察日記
植栽したアサザがいい感じで咲いています。もう花も終わりに近づいていると思いますが、10月一杯は楽しめるかな?(花は午前中で、昼にはしぼみます)