カエデの仲間もいくつか観ました。コミネカエデは結構大木になりますが目の高さに花が付いていた低木状態の個体がありました。ミネカエデに比べ葉が小さ目で、先端が鋭くとがった形状になるのが特徴です。ブナ帯に普通にあるという感じで、ミネカエデより低所に多いようです。上高地内ではミネカエデも自生しています。
雌雄異株と雌雄同株が混在する種です。この花序を観るとすべて雄花ですから雄株のようです。花弁とがくが5枚ずつありますが花弁が目立ちがくは小さい。長いおしべが印象的です。ちなみに、ミネカエデの花は花弁とがくが長さが同じくらいですから花弁が十枚あるように見えてしまいます。
アサノハカエデの幼木もありました。カエデ類の葉はよく似たものが多いのですが、花がなくても葉に差が出ていますから微妙な質感の違いを見極めるように訓練しています。この種も深山から亜高山帯で見かけることが多い種です。不思議と花のタイミングを逃しています。もう少し大きめの個体なら花も見られたかもしれません。