よく知られた高山植物。まとまって生えていることが多く時に大群落を形成し花好きの人のターゲットになっています。とはいえ私はまだその大群落を直接見たことがありません。自生個体は多くても一斉に開花するには数年に一度という話でそのタイミングに出会っていないのです。姥が岳の各地にコバイケイソウは自生していますが、特に牛首と言われる月山本峰の分岐近辺の斜面に密度が高そうに見えました。
牛首付近の斜面に広がる見開花株の集団です。実はこの下にはかなり大きな雪渓があって、この年の消え方が遅いのだそうです。コバイケイが生育している場所は最近雪が消えた場所のようです。雪の多少で生育には大きさ差が生じてしまいます。
尾根筋の個体は花盛りですが、雪渓上部の株は生育が遅れてようやくつぼみがはっきりとしてきたものもあります。もっと雪が多い年は結局開花できずに再び寒さを迎えてしまうこともあるのでしょう。高山帯で生き延びるには低地とは異なる戦略が必要になるはずです。雪消えからの成長の速さは驚くほど速く感じるものがあります。
ユリ科に分類されていたのですが、APG分類ではいろいろ揺れているようで最近また所属する科が変わったようです。個人的にはエングラーの体系の方が使い勝手がいいですね。
両性花と雄花が混在する花穂を持ちますが、上に伸びる花穂は両性花、横に広がる花穂は雄花が多いようです。アルカロイドの一種を含む毒草としても知られています。比較的標高の低い湿った場所にも見られますからくれぐれも山菜として誤って採集しないことです。
両性花と雄花が混在する花穂を持ちますが、上に伸びる花穂は両性花、横に広がる花穂は雄花が多いようです。アルカロイドの一種を含む毒草としても知られています。比較的標高の低い湿った場所にも見られますからくれぐれも山菜として誤って採集しないことです。