赤い実をつけたゴマギが見られました。開けた場所にそこそこの群落で生育していました。経験的に幾分湿った明るい場所に見られスギなどの植林地などの縁によく出てきます。ここもそういう環境に合致していました。葉は揉むとゴマの匂いがするという特徴があることはよく知られています。この時期の葉もしっかりとゴマの香りがしました。
シダレオオサルスベリという別名があることからも推察できますが花はサルスベリに似ています。ちなみにサルスベリもミソハギ科の木本です。花には多くの蜜ができるらしく夕方から夜に開花するので多くのコウモリ吸蜜に来るそうです。花の咲きだしの臭いは人間にはムッと来るような不快なもののようですが、このときは日中でもあり特段嫌な臭いも気づきませんでした。
赤い実が目に付いたのですが、近づいて観てみると赤い実の中に黒い実が混在しています。ゴマギは開花期が6月ころですがその後果実は最初は赤くなり熟すと黒くなる性質があります。すでに落ちたか委縮した果実も見られ花序全体では実の数はかなり少なくなっています。