花がないので残念ですが宮城以南の常緑樹林帯内に自生する常緑性のランです。よく似たマメヅタランは絶滅危惧にはなっていないようですが、環境省では純絶滅危惧に指定されています。新潟県内では聞いたことがありませんからおそらく自生はないと思います。
類似している種にマメヅタランがありますが、こちらは偽球茎がなく匍匐する茎だけが見られ樹木などに着生しています。ムギランは自然界で見た経験がありませんが偽球茎が非常に目立つ種です。写真からですが花もかなり異なっています。ちなみに、シダ植物のマメヅタはマメヅタランに極似し胞子葉がないと区別がつかないくらいです。
ウマノスズクサ科のカンアオイの仲間のコレクションがありました。いずれも絶滅危惧に指定されているものばかりです。カンアオイの仲間は分布速度が遅いため狭い地域で種の分化が起こり多様化しています。特に西南地域に多いようでさまざまな種が見られるようです。ただ、分布域が狭く愛好家なども多いため盗掘などで急激に個体数を減らしているようです。フジノカンアオイは鹿児島県に自生する種だそうです。