森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ヤブレベニタケ

2010年08月26日 | きのこ・菌類
山野で最も一般的な赤い色のベニタケの仲間はドクベニタケですね。同じような色なのですが、よく観察するといろいろな点で違ったものが出てきます。これはヤブレベニタケとされる種で、茎がうっすらと赤くなります(ドクベニタケは白で赤味は帯びません)。傘も一回り大きく、傘の表面が名前の由来となったひび割れが時々見られます。これは食用とは出来ないようですが、かじってみても味がしません。

アイカワタケ

2010年08月26日 | きのこ・菌類
サルノコシカケの仲間にマスタケというのがありますが、幼菌のうちは食用にされるもので「あかきのこ」とか言われています。その近縁種にアイカワタケという黄色に近い種があるのですが、このアイカワタケと思います。これも幼菌は食べられるのだそうで煮付けなどがいいとか。注意していれば時々見つかるものでそれほど珍しいものではありません。木材腐朽菌で倒木や弱った樹の枯死部から発生しています。

楽しみな 実りの秋 1 ヤマブドウ

2010年08月25日 | 自然観察日記
潅木が生い茂る中にヤマブドウの青い実が鈴なりです。今年は豊作の年でしょうか、大変期待できますね。山梨県のブドウ産地では高温のため出来が悪いというニュースを耳にしましたが、奥山ではそれは当てはまらないようです。野生の動物もこの冬は安心して冬越しが出来るといいのですが。そのためには山の恵みは少しだけ頂くことにして、彼らにも十分な取り分を補償してあげましょう。

楽しみな 実りの秋 2 サルナシ

2010年08月25日 | 自然観察日記
サルナシも実っています。キウィーフルーツの日本版、甘く熟して美味しいものですね。これも楽しみです。この仲間にマタタビがあることはご存知の方も多く、その塩漬けの実を酒のつまみなどとして口にされた方もおられるでしょう。しかし、このマタタビの完熟の実を食べたことがある方はほとんどいません。サルナシの実よりマタタビの完熟のほうがこくがあって美味しいものです。今回はマタタビの実を確認することは出来ませんでしたが、遠くの斜面に葉の白いマタタビがありました。

ソバナ 1

2010年08月24日 | 自然観察日記
「蕎麦」というからにはどこかがソバに似ているのでしょうが、私にはよく分かりません。のっと別の名前を付けてあげたらいいのになぁと思っている花の一つですね。少し山奥になりますが、秋の山野を彩る大切な存在。秋の七草のキキョウがすっかり姿を消してしまったせめてもの代用です。大切にしたいですね。

ソバナ 2

2010年08月24日 | 自然観察日記
ソバナの花は山の斜面で下花が向きに列を成して咲いていいるように見えます。同属のツリガネニンジンの花の付き方とかなり違います。花もラッパ型に近く、一つ一つの花をアップで見れば小型のキキョウそのものです。

コマガタケスグリ

2010年08月23日 | 自然観察日記
庭木によく栽培されている外来のフサスグリというのがありますが、この近縁種で亜高山帯に自生しています。黒く熟す実が赤く熟すフサスグリと大きく違うところでしょうか。両種は感じがよく似ています。実は食べ比べをしていないのでどうなんでしょうか、多分似たものではないかと思います。新潟県内ではこのコマガタケスグリに出会える場所は上越地方の亜高山帯が多いような気がします。妙高・火打ち山などは多いほうではないでしょうか。

ハナワラビ

2010年08月23日 | 自然観察日記
オオハナワラビでしょうか、もう胞子葉が出ています。シダはかじりたてで知識が乏しい状態ですが、フユノハナワラビならもっと遅くに出てくるはず・・。ブナ林の中にここだけ下草が薄くハナワラビが真ん中に鎮座していました。フィトンチッドがあるのでしょうか、他の植物を寄せ付けない感じがします。独特な風情があって侘び寂びを好む日本人には根深い愛好家も多いものです。

バイケイソウ

2010年08月22日 | 自然観察日記
夢の平の湿原に大型のバイケイソウがありました。群落というほどには少々寂しいのですがそれでも点々と生育しています。高山にもあるのでしょうがバイケイソウはどちらかというと亜高山などの草津で見かけます。夏山(高山)を彩るコバイケイソウというのがありますが、この種はかなり控えめでこんな林の中の湿り気の多いところにひっそりと暮らしている感じです。

バイケイソウ 花

2010年08月22日 | 自然観察日記
バイケイソウの花は緑色。高山のコバイケイソウは白で、見通しのいい草原に群生することが多いのでその存在感は全く違いますね。でもいずれもかなりな有毒植物で誤って食べて死んだ例もあります。
花を良く見ると雌しべの先が3裂していて反り返っています。

ノブキ

2010年08月21日 | 自然観察日記
フキと付いていますがちょっと違う系統。地味な存在ですが、少し奥山を歩くと必ずといっていいほど出迎えてくれる花ですね。少し明るいところを好むため、山道を切り開いた場所は絶好の場所です。いわゆる「ひっつき虫」としても有名でこの花が生えているところに無造作にはいると、たちどころにこの実で覆われます。

ノブキ 花

2010年08月21日 | 自然観察日記
小さな白い花が塊って咲きます。舌状花はありませんがキク科の特徴を示しています。キク科の種ですから有毒ということはないでしょうが、山菜として利用できるのかな?「フキ」という名につられてふと思ってみました。葉も結構いい感じです。でも、記憶には食べたという人がいませんね。

ミヤマカラスアゲハ 1

2010年08月20日 | 自然観察日記
「深山」と付いていますが街中でも見かけることがあるアゲハチョウです。といっても過去の話で最近は少ないかもしれません。とても綺麗なチョウで、マニアなら垂涎の種ではないでしょうか。ミネラル分が欲しいのかときどき水が染み出している場所に来て吸引してい姿を目撃できます。

ミヤマカラスアゲハ 2

2010年08月20日 | 自然観察日記
今回は魚沼市の大白川地区で出会ったもの。写真にとれるほど近くで観察できることはそんなに多くはないので、天候が気になる中しばらく見ていました。気が付いたことに盛んにオシッコをするんですね。まさに「ミルク飲み人形」状態で、口吻から吸った水分は直ちにオシッコとなって出て行くといった感じです。時々お尻から水鉄砲のように発射していました。重たい水を沢山持っては飛べないということでしょう。

ブユ

2010年08月20日 | 自然観察日記
夏場、虫刺されに悩まされますが、その最大の敵がこのブユですね。目の前を五月蝿く飛び回られることはしょっちゅう体験するもののその正体をしかと見たことがないのは不思議といえば不思議こと。パチンとたたけば原形をとどめない潰れた姿。手加減を加えて形が分かるくらいにしてしとめたものをアップで撮ってみました。尖った口吻で刺すんですね。