森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ホナガクマヤナギ 葉

2013年06月15日 | 自然観察日記
一応葉を掲載しておきます。上の穴の空いたものは虫に食われたウワミズザクラです。それにしても今年はバッタ類の発生が多くいろいろな葉が食い荒らされ始めています。

ユキグニカンアオイ

2013年06月14日 | 自然観察日記
久しぶりに下田に出向きました。やや古めの花が残っていたのはユキグニカンアオイ。中越の奥山で見かけるカンアオイで花は小型のやや黄色みがかったものです。残念ながらこの種の分布状態をまとめてある文献は持ち合わせていませんが、この系統の花が東北に入るとミチノクカンアオイにつながるのではないでしょうか。丘陵公園などで普通に見つかるコシノカンアオイとは花の大きさや色彩が全く異なります。

ホトトギス

2013年06月13日 | 自然観察日記
鳥の世界もめまぐるしくキビタキなど春の鳥はつしかいなくなり最近はホトトギスの鳴き声が良く聞こえます。近くにいるので探してみると杉の枯れ枝の先にその姿がありました。専用の望遠カメラでないのでぼやけた絵でしかないですが、間違いなくシルエットはホトトギスです。「トッキョキョカキョク」と聞こえるというのですが、言われてみればそうかもしれません。でも、私にとっては「ホッキョッキョ」と聞こえることが多いのです。

ハルゼミ ぬけがら

2013年06月13日 | 自然観察日記
鳴き声といえばハルゼミの音もにぎやかです。この季節なくセミはこの種しかいませんから間違えることはないのですが、音はすれど姿がなかなか確認できない種です。それでもよく探すと幼虫のぬけがらをみることがあります。1cm位の小型のぬけがらであまり大きなセミではないことがわかります。しかし、鳴き声は結構大きい・・・。

サカゲイノデ

2013年06月12日 | 自然観察日記
里山にはシダが沢山あります。特に目立つ大型のシダがサカゲイノデ。直径が1mもあります。これが杉林の下に何十株も広がっているとなかなか見ごたえがありますね。シダ植物はどちらかといえば脇役的な存在ですが、時にはそういうものにも目をやって自然の幅を感じるのも良いのではないでしょうか。ロート型のサカゲイノデはそれ自身美しさがあります。

ササバギンラン

2013年06月12日 | 自然観察日記
里山のランの代表格はキンランかもしれません。しかし、めっきり少なくなってほとんど見かけなくなりましたが、キンランに対してのギンラン(公園にはササバギンランが自生します)はそれでも見ることができます。多年草ですから毎年発生する位置は同じといいたいのですが、消えてしまい別の場所で見つかったりします。キンランやギンランをもっと増殖させたいとは思いますが簡単ではありません。もっとも合理的なのは環境作りであろうということで、あまり藪状態にしない管理を考えています。

クサノオウ

2013年06月11日 | 自然観察日記
比較的普通にある野草と思っていましたが案外分布が限られていることに気づきました。県内には少ないものの群馬県当たりでは車を走らせているととても目についた記憶があります。県外の生育ははっきりしない点がありますが、太平洋側では新潟県より普通にある種かもしれません。ケシ科の種で折ると黄色い液体がにじみ出てきます。これが皮膚病に薬効があるのだという話です。

ヒメシラスゲ

2013年06月11日 | 自然観察日記
多くのスゲの仲間が花を終えあまり目立たなくなってきましたが、この季節に目につくスゲにヒメシラスゲがあります。小さな草ですが日当たりがいい痩せ地にも生育しますから目につくのでしょうね。やや花の端境期ですから地味ながらこういう存在もいいものです。スゲに嵌ってしまうと面白くて抜け出せないという話もあります。付き合っているとその魅力がわかってくるのでしょう。自然にあるものは何でも奥が深く探究心をくすぐるものばかりです。

ハクウンボク

2013年06月10日 | 自然観察日記
なかなか立派なハクウンボクでしょう!私の自慢の花木の一つです。もう8m近くにはなりました。この樹は越後には点々と自生していますが、決して多くありません。エゴノキが西山地域には高密度で自生しているのに比べ同じグループのハクウンボクの量があまりにも少ない気がします。もっとも魚沼の奥にはそれほど珍しい木ということもないのですが・・。

ハクウンボク 花

2013年06月10日 | 自然観察日記
ハクウンボクの花は列をなした花序になります。花の時期は短く、またいっせいに花が散ってしまうためうっかりすると花を見ないで過ごすとしさえあります。花はエゴノキとよく似ていていますが品がいいように感じます。個人の好みではあるのですが・・・。

タツナミソウ

2013年06月09日 | 自然観察日記
我が家の庭に居ついているタツマミソウでどういう経路でここにいるのかがはっきりしなくなりました。地元のホクリクタツナミソウ(以前はデワノタツナミソウといわれていましたが)と思い込んでいた時もありますが、全然性質が異なります。そういえば、静岡に行った折むしってきたことがあるようなないような・・・。コタツナミソウとしたほうがいいようですが性質は丈夫で雑草といってもいいくらいの強靭さです。しかし花がかわいいので許すことにしています。

タツナミソウ 花

2013年06月09日 | 自然観察日記
このいつ群に「立浪」という言葉を与えた人の感性がすごいですね。群生する青い花を見て波頭をイメージするのは実にすばらしい。この花はほとんどが海とは関係のない森の中の半日陰に住んでいることが多いのです。

シャガ

2013年06月08日 | 自然観察日記
杉林や山間の民家周りにシャガの花が咲き誇っています。結構普通にあり、また民家のない山の中にも群生していることがありますが、これは大陸から来た外来種です。ミョウガとともにこの花がある場所は人の生活があったところと考えていいと思ってます。たとえ奥深い山の中でも です。この花があればかつて人が住んでいたか田畑があったとおもいます。そういう指標で見ると、また異なった自然が見えてきますね。

シャガ 花

2013年06月08日 | 自然観察日記
日本にあるシャガは全て三倍体ということだそうで種子ができません。栄養繁殖で今の広がりを見せています。すごいですね。日本に来たのは有史以前かもしれませんが、長い時間がかかっているとはいえここまで広く生育しているというのは脅威に値します。ミョウガもにたような存在ですが、こちらは食用という面がありますからシャガに比べれば広がりやすい面があります。
ところでこの花のしべの飾りがユニークで観察すると面白いですよ。