シラビソ平ですからシラビソが多いという思いがあるものの立ち寄った場所はそれほどシラビソが見当たりませんでした。針葉樹が何種類かあって紛らわしい状態です。とりあえず周辺で採集した枝を並べてみました。表側です。種名がはっきりしないものがあり持ち帰っての調べになりました。(左から コメツガ、シラビソ、イラモミ、トウヒ と判断)
この種が何かわからず現場では整理ができません。果実がありましたのでこれを手掛かりに調べてみたところイラモミにたどりついた次第です。この種以外に、ウラジロモミが見られましたがモミは高所では見られませんでした。ただし、下栗の里近辺で目撃しました。
イラモミによく似たトウヒで果実の違いで区別できるようです。葉の形態や質感でも差はあります。
針葉樹は種類数は少ないのですが、現物を見る機会が少ないのと高木であり花や果実などが簡単に手に入りにくいため手掛かりが少ないのが難しくする理由でしょうか。地域的な個体差があるものですが、別種と扱うのか同種と考えるのか扱いが難しいものです。たとえばトウヒとエゾマツは同種とする考えもあるとか。ともかく実物を見ながら悩まないと血肉にはなりませんね。
針葉樹は種類数は少ないのですが、現物を見る機会が少ないのと高木であり花や果実などが簡単に手に入りにくいため手掛かりが少ないのが難しくする理由でしょうか。地域的な個体差があるものですが、別種と扱うのか同種と考えるのか扱いが難しいものです。たとえばトウヒとエゾマツは同種とする考えもあるとか。ともかく実物を見ながら悩まないと血肉にはなりませんね。
御池山のクレーターを解説する掲示板がある簡易駐車場。砕石がごろごろとしている平坦な広い場所で、その周囲はフジアザミなど草が生し始めています。そんな中にタニソバがみられました。遮るものがない日当たりのいい場所でタニソバが好きそうな場所ではないのですが、ここは海抜2000mを超す高所で絶えず霧や雨水があるのでしょうか土は湿り気を持っていて湿気も十分なのでしょうまずまずの生育をしています。ただし、紫外線が強いのか葉や茎は色素を多く持ち半日陰の沢筋で見かける個体に比べて赤味が強い個体です。
タニソバは全国の湿った山地に自生する種で、特に珍しいものではありませんが、かなりの高所にあることと開けた場所に生育しているのが興味深いところです。ミゾソバとよく似ているのですが花や葉は小型で葉には翼があります。
ハギの花が大きくきれいに感じました。新潟の山野で普通に見かけるヤマハギとは明らかに違います。持ち帰って調べてケハギと判断しました。大株になりうっそうとしているものには出会いませんでしたが、大株になれば見事な景観になるのではないかと思います。ハギの中ではミヤギノハギが有名ですがお互いに変種か亜種の関係だそうです。葉が丸いケハギに対してミヤギノハギは細長い葉をしていことになっているのですが、案外混乱している可能性があると思います。
新潟県にはありませんが大体本州中部の亜高山帯に生育されているとされるタカネママコナ。この種を観たのは実に久しぶりで、いつどこで観たのか思い出せないほどです。ママコナの仲間の花はピンク色をしているものが多いのですが、この種は薄黄色です。同じ方向に咲いていることも多く花の姿が口を開けた小魚が群れているように見えてしまいます。一見キバナアキギリに似ている花ですがゴマノハグサ科の種です。概してこういう形状の花はマルハナバチを誘っているものと考えてもよいのではないでしょうか。
ママコナの仲間は半寄生という性質があるそうです。この種もその性質を受け継いでいるはずですが、何に寄生しているのか不明です。乾燥しやすい尾根筋によく見られるグループですが、この個体も道路わきの日当たりがよさそうな崖に見られました。
見覚えのあるキイチゴの実が道路わきに見えました。新潟の山地でも見られるミヤマニガイチゴです。ブナ帯の林縁に生育する日本特産種。本州中部を中心に生育しているとされ、新潟もその圏内にはいるということでしょう。しらびそ平の山域にも同種が自生していることを確認しなんとなく近しい気分。今年は栂池や志賀高原などでも観察してきました。そういう感覚ではどこにでもある種のようなのですが、この範囲を外すともう見られないというわけですからこの種の進化や分布の拡大の歴史に大いに興味をそそられます。個人的にはフォッサマグナとの関係があるのだろうと想像をたくましくしているのですが・・・。
日本海側の種と共通する種もあります。コゴメウツギもそのうちの一つです。日当たりのよい林の縁や林内に生育する枝分かれの多い灌木で、白い小さな花がたくさん付きます。たくさん咲くのですがあまり目立たない花です。もう花の季節は終わっていますからそのあとの小さな実が認められました。