東北から中部の亜高山帯の林下に生育するとされるヤマクワガタも確認できました。散策道脇の草むらに点々と小さな群落を作っています。薄い紫色を下若良い花です。クワガタソウの仲間はいずれも小さな花ですから目立つ花ではありませんが、その中でもなんとなくぼんやりした感じの花ですからとても印象の薄い種かもしれません。
この時は初夏ですから、今年の花が咲いてまだ実は熟すような季節ではありませんが、赤く熟した実がついていました。これは、昨年実った果実がいまだ着いているということなのですが小鳥などにも見つからず実に長々と存在しているのに感心しました。有毒植物ということになっていますが、赤い実の色は見つけてほしいというサイン。どんな動物を呼んで知るのでしょうか。
群生することが多く小さい花ながら存在感はあります。しかし、花の細部をほとんど知らないという種でもあって、花の拡大写真を撮ろうとしてもなかなかピントが合いにくいためとうとういい写真が撮れずじまい。やはり細部は不明です。5数性の花ですから花弁は5、おしべは5の倍数のはずです。
チャルメルソウの仲間は分布が限られる種も多く花がないと同定するには難しいとおもいますが、葉の形質からコチャルメルソウと判断しています。山地の湿った環境に生育する種でズダヤクシュなどと混生していました。
ナデシコ科のセンジュガンピです。花がまだですから全く存在感はありませんが、純白の花が咲くととても癒されます。亜高山帯でときどき見かける種ですが新潟県内ではまだ見かけません。記録によれば飯豊山などの高山帯に採集記録がありました。長野県内では新潟県内に比べ低海抜で出現するようです。