森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

トチナイソウ

2020年12月27日 | 自然観察日記
早池峰などで有名なトチナイソウもありました。特別な岩をくりぬいた鉢は少し離れていて接写できません。遠くから望遠で記録するしかありませんから画像がどうしても悪くなってしまいます。
サクラソウ科の珍しい種でもうつぼみが上がて来ていました。

トチナイソウの旧株

2020年12月27日 | 自然観察日記
トチナイソウは多年草でおそらくこの鉢の株はすべて同じ株だと思われます。地下茎を出して岩の割れ目やガレ場という環境に生育して増殖するという性質があるようです。この鉢に残っていた古い株のようで近くにこの株から伸びてきた新しい株が生育しています。

ヒダカソウ

2020年12月26日 | 自然観察日記
北海道アポイ岳に産する超貴重種、ヒダカソウです。キンポウゲ科のキタダケソウ属に分類される多年草です。唯一日本では類縁のキタダケソウも南アルプス北岳に特産する種ですがともに大切にしなければならないものです。
特別な石の鉢に植栽展示されていました。

ヒダカソウの花

2020年12月26日 | 自然観察日記
開花している状態でした。大感激です。興奮のあまりかなぜか全てピンボケ!本来の花の季節ではない時期に開花しているのか写真で見るものと異なっていてがくの枚数が少ない花でした。多数のめしべとおしべが確認できます。

ヒダカソウの葉

2020年12月26日 | 自然観察日記
ヒダカソウは蛇紋岩やカンラン岩の地に生育するため生育環境が限られています。絶滅危惧1A類に指定されている非常に貴重な種。現在地球温暖化で本当に絶滅が危惧されている種だそうです。この株一株では増殖は困難でしょうからバックヤードでしっかりと複数の個体を維持管理し増殖に努めて欲しいものです。

アサギリソウ

2020年12月25日 | 自然観察日記
富山県中央植物園には高山種や絶滅危惧種を集めた温室があります。温室というより夏場は冷房を利かせることが多いようですが貴重な種を多くの人に見てもらいためでしょう工夫がされています。
絶滅危惧種の多くが移動しやすくするという意味も込めてか鉢で栽培しているようです。微妙な環境の変化に対応して機敏に移動させられる利点があります。
アサギリソウは北地では普通にみられる種と思いますが、もともとの野生種なのか改良されたものなのかはわかりませんがガーデニングの発展で庭植えされていることも多いものです。かつて知床に旅をしたときに道路わきにまさに雑草のごとく繁茂していた姿を思い出します。白く見えるのは表面に細かな絹毛が密生しているためで寒い地域に適応した形質と考えられます。

イズコバイモ

2020年12月25日 | 自然観察日記
ユリ科バイモ属のイズコバイモです。島根県にのみ自生しているという貴重な種です。新潟にはコシノコバイモが見られますが、花冠の開き方や細部の形質の差異があり別種とされています。春早く開花する性質があり小さい種でありながらコバイモの仲間はどこも人気です。

オオタニワタリ

2020年12月24日 | 自然観察日記
暖かい地域にみられるシダ植物のチャセンシダ科の種。本州南岸以南にも自生するそうで熱帯の植物ということはなさそうです。新潟にもコタニワタリという似た種が見られます。切れ込みのない細長い葉が中心部から四方にたくさん出ている草姿です。

オオタニワタリの葉裏

2020年12月24日 | 自然観察日記
少し古めの葉裏には胞子嚢群がきれいな線上になって並んでいます。この長さが近縁種との識別に使える場合があるようです。熱帯地域では着生植物として見られるのに対して日本では地上や岩上にみられるとのこと。気温と生態の違いを伺わせます。

グネツムの葉

2020年12月24日 | 自然観察日記
実はグネツムは裸子植物なのです。木の葉を観ている分には被子植物の何かだろうとしか思えないのですが、イチョウやマツに近い種だと知りました。もっと驚きはアフリカのナミブ砂漠にみられるウェルウィッチアと近い種だそうです。

グネツムの果柄?

2020年12月24日 | 自然観察日記
いつものように花や実を探しますが見つかりません。何かの痕跡などを探して捉えたのがこの画像です。最初は花茎かなという感じでしたが、奇妙な形質です。葉にかかわるものではなさそうですから、果実がついていた跡としか考えられません。おそらくイチョウのような果実がついていたのでしょう。果たしてどんな花なのかぜひ見てみたくなりました。再び機会を見て訪れたいと思います。

キバナアマ

2020年12月23日 | 自然観察日記
アマ科の種です。といってもアマ科の種は全くなじみがないので名前を聞いたくらいで全くイメージが湧きません。ともかく鮮やかな黄色い大きな花が目を引きました。説明版には雲南省やインド北部に自生する種で春に咲く花ですから中国では「迎春柳」というと記載されていました。