タニウツギの白化品種です。まれに自然界でみることができます。時に珍重されることがあり、以前昔話を語る人からこの花を「ろうっぱ」と呼び縁起の良い花として珍重される風習があるというような話を聞いたことがあります。桃色の花のタニウツギは「火事花」と呼びあるいは死者を火葬にした時に骨を拾うときに使う木として忌み嫌う風習があるのに対して大きな違いです。
葉だけでは全く区別はできません。かつてタニウツギを挿し木をしたことがあるのですが、ことごとく失敗しました。雑な処理だったこともあるのでしょうが、ほかの種も同じような雑さで挿し木をしても結構活着します。タニウツギの実生は実にたくさん見られますが挿し木では増えにくい種ではないかと考えています。したがって、シロバナタニウツギを増やすにはかなり苦労がいるのではないかと推測しています。
葉脈がかっきりしていて縁までまっすぐに伸びています。大体6~12対くらいあります。なんといってもゴマギの特徴は葉をもんで匂いを嗅ぐとゴマの香りがすることで、これをガイドするときに教えてあげると大いに感激されます。
新潟などの多雪地帯の奥山には普通に見られる亜高木です。今回は低木状態のものばかりで切り開かれた場所に新たに芽吹き成長をしているという段階でした。周囲にはシロヤナギなどの低木から亜高木が見られ遷移が始まっているという風情です。
今年は豪雪でしたからその雪におされてつぶれたような林の一角がありそこにパラパラと白い花を咲かせている樹がありました。近づいて観るとミヤマザクラでした。サクラ属(ケラスス)の一つですがほかの種に比べ花期が遅いのが特徴なのですがそれにしてもかなり遅めの花が残っていました。ミヤマザクラは県内の自生はほぼなくわずかに苗場山周辺の高所に県境を挟んで見られる程度だと思います。北の天満神社周辺は海抜は苗場山周辺に比べかなり低いのですが残念ながら新潟県内ではありません。