午前中は「桜コンサート」の打合せに出てから、午後は天竜横川の「百古里(スガリ)」に行く。
林道のような木立のトンネルを越えるとこじんまりした桃源郷「百古里」に到達した。
そこには、山々と溶け合った人間の働く姿があった。
たまたま購入した本が安田善憲さんの『山は市場原理主義と闘っている』の目次を見たら、肉食文明は森を破壊した、日本人の魂のふるさとは美しい日本の風土にある、というタイトルが目に入る。
ベルギーのテロと欧米大国のかつての植民地主義とがダブってしまう。
木の皮を剥いている作業のようだった。
自然と人間が一体となったこの景観がジャパンの象徴のように思えてならない。
北遠の隠れ里と言われるのが納得できるほどの風景が随所に目撃できる。
不耕起栽培の自然農法をしている田んぼは水が張られていた。
人も家も畑も自然体の雰囲気を醸し出している。
陶芸やピザ窯もあり、昼食代わりに焼き芋を買う。
大規模農業に追われているのではない生き方が垣間見える。
今回も訪れた鈴木静宵さんの陶芸工房を覗き見る。
奇抜な色合いで目をひこうとしない地味であり誠実である人柄が伝わってくる。
そこには作品とピーンと対峙している静宵さんの息づかいが感じられる。
移動式ピザ窯で焼いたサンドイッチをいただいた。
移動もできてコンパクトなので狭い庭でも楽しめそうだ。
道路沿いでツクシの群落を発見。
一列縦隊なのが初々しい。
そういえば、しばらくツクシを食べていない。
自前で開催した地域の「百古里めぐり」がますます浸透していくことを願ってやまない。