雑草園なのか花壇なのかわからなくなっている狭い花壇にある「ミズキ」(ミズキ科)を伐採することになった。というのも、生命力旺盛なミズキがどんどん大きくなってまわりが暗くなってきたためだ。今まで何回も伐採してきたが根っこが太くなって他の植物にも影響を与えてきた。伐られた樹の形は「人」という字だ。 紫紅色の若い枝は見事でときどき活け花に使ったことも少なくないのでとても残念だ。日本海側の大雪がニュースになっているがこちらはきょうも風花が舞っているなかでの作業だった。遠くに見える山並みは降雪しているようで稜線がはっきり見えない。
伐った断面を触ってみると水がたっぷり吸い上げられている。やはり、「水木」と言われるほどの生命体だ。初夏に咲く白い花・実は「テーブルツリー」と言われるほど水平状となる。野鳥はそこに座りながら楽々と蜜や実を食べられる。熊も木登りして好物の実を食べるので、枝を折りながらの「熊棚」が作られる。それは同時に、陽が葉に平等に当たるようにというミズキの高度な配慮でもある。
ミズキのこうした生き残り戦略はなかなか優れている。花壇のミズキも植えた覚えがなかったのできっと野鳥との共同作戦によるものと考えられる。伐採してもしばらくは若い枝をのばしていくのは間違いない。隣の広い茶畑跡になんとか復活させたいと思っている。