空気人形
2009年/日本
心を持つという罪悪
総合
80点
ストーリー
0点
キャスト
0点
演出
0点
ビジュアル
0点
音楽
0点
ダッチワイフを主役にした映画として既に1975年に曽根中生監督によって『大人のオモチャ ダッチワイフレポート』が制作されている。その作品では生身の女性を嫌悪している主人公の医師が‘究極のダッチワイフ’作りに励むが、それがあくまでも理想とする女性のダッチワイフであり、理想の生身の女性ではない理由はやはり女性の‘心’を取り扱うことが面倒だったからであろう。しかし『ダッチワイフレポート』にはまだ笑いがあった。
『空気人形』は‘うかつ’にも心を持ってしまったダッチワイフの物語である。クライマックスで純一が空気人形に「空気を抜かせて欲しい」と頼む理由は、元々男性の性欲の捌け口として制作されているダッチワイフとセックスをしても、それは愛の証にはならないからであるが、同様の行為が純一にとっては致命傷になってしまうことが悲しい。
この作品は「ピノキオ」の変奏と言われているが、冒頭で秀雄が空気人形に、寝室で照らすプラネタリウムで星座を説明しているシーンや、ラストで拒食症のOLの美希が窓から見下ろした空気人形の、ガラス瓶に囲まれて星座になったように美しく横たわるシーンから鑑みるならば、宮沢賢治の童話『よだかの星』がモチーフになっていることは間違いない。
ペ・ドゥナの美しさと愛らしさは絶品であるが、『よだかの星』同様に救いが感じられないところが見ていて辛い。
臨床心理士「意識的な演出」と分析(スポーツニッポン) - goo ニュース
沢尻エリカのCMによる仕事復帰の記者会見における緊張したように何度も深呼吸
を繰り返したり丁寧な言葉を使った対応などは、確かに地が出るのを抑えている
ような印象を受けたが、それが臨床心理士の矢幡洋が指摘するような「意識的な
演出」には見えなかった。“意識的な演出”であるのならば、事前に用意されていた
質問に事前に用意した回答で流暢に答えられたはずである。彼女はあの“舞台”で
女優としての力量を見せつける絶好のチャンスがあったにもかかわらず、ボロが
出ないようにする事に精一杯で、自らそのチャンスを逃してしまったような印象しか
なかった。あとは旦那でブレインの高城剛の頑張り次第かもしれない。