MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『女子ーズ』

2014-06-15 00:02:53 | goo映画レビュー

原題:『女子ーズ』
監督:福田雄一
脚本:福田雄一
撮影:吉沢和晃/工藤哲也
出演:桐谷美玲/藤井美菜/高畑充希/有村架純/山本美月/佐藤二朗
2014年/日本

切実なる戦う動機がない戦隊モノのつまらなさについて

 5人の美人を集めて戦隊ヒーローを演じさせるというアイデアまでは良かったものの、どうしても『HK/変態仮面』(2013年)と比較してしまうのであるが、やはり色丞狂介のように切実なる戦う動機というものがなければ戦隊モノは面白くならないのではないだろうか。それでもなお恋や美容やヤボ用となんだかんだ忙しい現代の女子の生態を男子は観たいはずなのである。
 もう一つ気になる点は、意外と「出演者」が少ないところである。確かに、5人とチャールズ司令官とのやり取りは笑えるところもあったが、例えば、歩道橋を利用している人数を調査するバイトをしている黄川田ゆりを赤木直子が訪ねるシーンにおいて、かなり長回しで歩道橋を通る人を映していたが、結局、ほとんど利用されていないということが証明される。しかし『薔薇色のブー子』(2014年)の冒頭のシーンにおいて、体を鍛えるためにジョギングをするために家を出た幸子が大量の黒猫に遭遇するように、歩道橋にも人員をかけるべきだったように思う。同様のことはラストシーンにも当てはまり、一人のヒロインよりも、もはや何色か見分けがつかないような大量のヒロインを登場させた方が面白かったはずで、これだけ美女たちを揃えていながら、作品そのものがあまり面白くないという事態は非常にもったいないと思う次第である。


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