原題:『Need for Speed』
監督:スコット・ワウ
脚本:ジョージ・ゲイティンズ
撮影:シェーン・ハールバット
出演:アーロン・ポール/ドミニク・クーパー/イモージェン・プーツ/マイケル・キートン
2014年/アメリカ
クルマだけが頼みの作品について
自動車レースの物語ということくらいは分かって観に行ったものの、例えば、主人公のトビー・マーシャルがライバルのディーノ・ブルースターによって弟分のリトル・ピートを事故死させられたのみならず、トビー自身が罪を背負わされて2年服役することになる。その2年の服役の様子は全く描かれていないことは置くとしても、自分の無実の証明とピートの敵討ちのために参戦した「デレオン」のレースにおいて、最後まで残ったトビーとディーノのクルマは、ディーノの操縦ミスによりクルマがひっくり返りトビーが独走するはずだったのであるが、何故かトビーはディーノの元まで引き返し、クルマが爆発する前にディーノを引きずり出して救出してしまう。このようなトビーの心理がよく分からない原因は結局、本作は全てクルマ頼みだからだと思う。同様のテーマを扱っているからといって『ワイルド・スピード』のようなレベルを期待してはいけない。