原題:『他人は地獄だ』
監督:児玉和土
脚本:児玉和土
撮影:水本洋平
出演:八村倫太郎/栁俊太郎/岡田結実/三浦健人/青木さやか/大倉空人/鈴木武/松角洋平/星耕介/濱津隆之/萩原聖人
2024年/日本
「幻影」に翻弄される人々について
閉塞的な舞台設定からしてもタイトルの「他人は地獄だ」はフランスの作家のジャン=ポール・サルトルの戯曲『出口なし(Huis clos)』(1944年)で登場人物の一人であるガルサンが発した「地獄とは他人のことだ(l'enfer, c'est les autres)」を基にしていると思う。地獄において死刑執行人や拷問道具など必要ないという意味である。
なかなかネタバレ無しで感想を書きにくく、韓国のwebコミックが原作ということもあって「スラッシャー感」が思った以上に頻発し、虫嫌いの人は絶対に無理だろうから敢えて勧めるような作品ではないのだが、多少の演技の拙さを大目に見るならば伏線も上手く回収しており良くできた作品だと思う。