原題:『鳩のごとく 蛇のごとく 斜陽』
監督:近藤明男
脚本:白坂依志夫/増村保造/近藤明男
出演:宮本茉由/安藤政信/水野真紀/奥野壮/田中健/細川直美/白須慶子/三上寛/柏原収史/萬田久子/柄本明
2022年/日本
斜陽の「論点」について
オリジナルの脚本は脚本家の白坂依志夫と映画監督の増村保造が残したシナリオで、それに近藤明男が手を加えたものが使用されており、ラストで上原二郎の子供を授かった島崎かず子が一人で生きていく決意をするというのは確かに原作の通りなのだが、それが主題だったのかと驚かされる。何故ならば上原は肺結核を患っており、かず子は当時不治の病と言われていた上原とキスしたりしており、女性の自立というよりも愛する男と心中する覚悟なのだと思って観ていたからである。
かず子の弟の二郎は小説家の才能が無いと諦めて、母親の宝石を元手に出版社を興すと言っていたのが、いつの間にかまた小説を書いており袋小路に行き当たった末に自殺してしまい、弟の気持ちもよく理解できなかった。
背景が安っぽい感じで、俳優が熱演すればするほど却ってその安っぽさが目立ってしまい、まるで舞台を見ているような感じがする。
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