原題:『私をくいとめて』
監督:大九明子
脚本:大九明子
撮影:中村夏葉
出演:のん/林遣都/臼田あさ美/若林拓也/前野朋哉/岡野陽一/中村倫也/片桐はいり/橋本愛
2020年/日本
幻想と現実の狭間で迷える子羊について
主人公の黒川みつ子が見る幻想と現実が区別なく描かれているところなど『勝手にふるえてろ』(2017年)と同じなのだが、これは監督の趣味というよりも原作者が同じ綿矢りさだからかもしれない。
黒川みつ子の「繊細さ」が繊細過ぎて共感できなかった。のんが好演すればするほど共感できなくなるという皮肉に見舞われた。みつ子の脳内にいる相談役「A」の声とヴィジュアルが違うのはギャグだったのだろうか? どうも監督のシュールな演出が肌に合わないように感じたが、大瀧詠一の「君は天然色」がロックであることは分かった。
[Official] 大滝詠一「君は天然色」Music Video (40th Anniversary Version)